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判例時報 No.2654〔評論 No.811〕
             2026年10月1日 号 定価:1870円 (本体価格:1700円+10%税)

<最新判例批評>
山崎 友也
 
■判決録
<行政>1件
<民事>3件
<知的財産権>1件
<刑事>1件


◆判 決 録◆

行 政

○1 電気事業法(令和2年法律第49号による改正前のもの)は、適正な託送供給等約款の定める供給条件により電気の供給を受けるという営業上の利益を個々の電気の供給を受ける者(小売電気事業者)の個別的利益としても保護すべきものとする趣旨を含むと解されるから、小売電気事業者は、一般送配電事業者に対してされた託送供給等約款の変更に係る経済産業大臣の認可処分について、その取消しを求める法律上の利益を有するとされた事例
2 電気事業法(令和2年法律第49号による改正前のもの)の改正経緯や立法過程における議論等に照らすと、電気の全需要家が公平に負担すべき電気事業に係る公益的課題に要する費用である賠償負担金相当金及び廃炉円滑化負担金相当金を託送料金の原価の構成要素とした一般送配電事業託送供給等約款料金算定規則4条2項の規定は、同法18条1項の委任の趣旨を逸脱するものとはいえないとされた事例
(福岡高判令7・2・26〈参考原審:福岡地判令5・3・22〉)

民 事

○相続放棄の申述が民法915条1項所定の熟慮期間内にされた適法なものと判断された事例
(東京高決令7・9・2〈参考原審:水戸家土浦支審令7・6・25〉)

 

▽建築条件付き土地の売買契約において、請負業者及び設計監理者として指定された被告らが、上記土地を購入した原告に、追加の安全対策工事費用の負担を負わせることがないかを調査し、少なくともその可能性があることを売買契約締結に先立ち説明する信義則上の義務に違反したとされた事例
(東京地判令7・7・15)

 

▽1 無罪判決を受けた被告人に対する検察官の公訴提起及び追行が、国家賠償法1条1項の適用上違法とはいえないとされた事例
2 刑事事件の証拠となり得る採取資料を警察官が紛失したことに係る警察官及び検察官の行為が、国家賠償法1条1項の適用上違法とはいえないとされた事例
3 警察官の採取資料紛失の事実を開示しなかった検察官の行為が、国家賠償法1条1項の適用上違法とはいえないとされた事例
(大阪地判令7・7・18)

知的財産権

▽特許権者が特許発明の実施品ではなく競合品を製造販売している場合に、特許法102条1項にいう「単位数量当たりの利益の額」に係る事実上の推定が99%覆滅された事例
(東京地判令7・7・10)

刑 事

▽2年の保護観察を受けた本人が遵守事項に違反したとして少年院への収容決定申請がなされた事案において、本人を第5種少年院に収容するとした事例
(大阪家堺支決令7・4・8)

 

◆最高裁判例要旨(2026(令8)年1月分)

判例評論

9 同性婚制度不存在は憲法14条1項・24条1項・2項に違反しないとされた事例――「結婚の自由をすべての人に」第2次訴訟・東京高裁判決
(東京高判令7・11・28)……山崎 友也

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