
判例時報 No.2635〔評論 No.802〕
2026年1月1日 号 定価:1870円
(本体価格:1700円+10%税)
<最新判例批評>
長戸 貴之 渡邉 泰彦
■判決録
<行政>1件
<民事>4件
<知的財産権>1件
<刑事>1件
◆判決録◆
民 事
○1 システム開発業務が納期までに完成しなかった原因について、要件等の確定に関する協力を怠り、要件定義書に記載されていない要件及び仕様に関する多数の要望を行っていた委託者と、上記要望事項について要件定義との関係を十分に整理しないままに任意の対応を続けた受託者の双方にあるとした事例
2 システム開発業務においてシステムの要件の再定義や改修等に向けて委託者及び受託者の双方が協力して対応していたとの事情から、委託者が上記システムの納期延期について黙示的に承諾していたと判断した事例
(東京高判令6・1・31〈参考原審:東京地支判令3・5・24〉)
▽原告が元妻である被告に対し共有する建物について財産分与が請求されている中で共有物分割を求めることは権利の濫用であるとされた事例
(東京地判令6・9・18)
▽宗教団体の信者に対する献金勧誘行為が、勧誘の在り方として社会通念上相当な範囲を逸脱する違法なものであるとして、損害賠償請求が認容された事例
(高知地判令7・2・14)
▽小学校内で発生した傷害事故について、当該小学校の実施した調査がいじめ防止対策推進法28条1項所定の調査に該当しないと判断された事例
(静岡地判令7・1・30)
知的財産権
▽宗教法人の会員において同法人発行新聞掲載に係る報道写真をスマートフォンで写しこれをツイッターに掲載して批評と共に利用する行為が、著作権法32条1項にいう引用に該当するとされた事例
(東京地判令6・9・26)
刑 事
▽非現住建造物等及び現住建造物等放火事件について、自然発火等を否定して事件性は肯定したが、犯人性については、各情況証拠の証明度及び各情況証拠の総合を検討した結果、犯人であると合理的疑いなく認定することは不可能であるとして、無罪を言い渡した事例
(静岡地浜松支判令6・10・23)
判例評論
17 外国子会社合算税制における非関連者基準の充足が否定された事例──日産キャプティブ再保険事件最高裁判決
(最一判令6・7・18)…… 長戸 貴之
18 男性から女性への性別変更後に自己の精子で子を懐胎させた者の親子関係
(最二判令6・6・21) ……渡邉 泰彦