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判例時報 No.2441*
             2020年6月11日 号 定価:850円 (本体価格:773円+10%税)

統治構造において司法権が果たすべき役割第2部(9)
 立法権にとっての憲法と司法権にとっての憲法……毛利 透
 
死刑制度論のいま──基礎理論と情勢の多角的再考(6)
 死刑制度論における世論の意義……本庄 武
 
会社法・金融法随想──立法事実からみる、近況・課題(3)
 株式に関する諸問題……神田 秀樹
 
■判決録
<行政> 1件
<民事> 3件
<知的財産権> 1件
<刑事> 5件
 
◆最高裁判例要旨(2020(令2)1月分)


◆記 事◆

統治構造において司法権が果たすべき役割第2部(9)
 立法権にとっての憲法と司法権にとっての憲法……毛利 透

死刑制度論のいま──基礎理論と情勢の多角的再考(6)
 死刑制度論における世論の意義……本庄 武

会社法・金融法随想──立法事実からみる、近況・課題(3)
 株式に関する諸問題……神田秀樹

◆判決録細目◆

行 政

▽福岡市において屋台を営んでいた原告らが、道路占用許可の申請の不許可処分の取消しを求めたところ、本件においては、条例の定めと異なる取扱いをすることを認めるべき特段の事情があり、前記不許可処分につき裁量権の範囲の逸脱又は濫用があったとはいえないとされた事例

(福岡地判令1・11・27)

民 事

▽膵尾部切除及び胆嚢摘出の手術を受けた患者に総肝管の狭窄が生じたことにつき、手術担当医に胆管損傷を回避するための措置を怠ったなど治療判断や手技上の過失が否定された事例

(東京地判平31・1・31)

▽私立中学校の学校長が生徒に対して行った校則違反を理由とする退学処分が裁量の範囲を逸脱した違法なものであるとして学校法人に対する損害賠償請求が認容された事例

(さいたま地川越支判令1・6・13)

▽慢性副鼻腔炎と診断された患者が、内視鏡下副鼻腔手術及び粘膜下下鼻甲介骨切除術の施術を受けて後遺障害を負ったことについて、医師に手技上の過失等はないとされた事例

(岡山地判令1・5・22)

知的財産権

▽口コミランキングサイトにおけるランキング表示につき誤認惹起行為の成立が認められた事例

(大阪地判平31・4・11)

刑 事

◎ひそかに児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律2条3項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を電磁的記録に係る記録媒体に記録した者が当該電磁的記録を別の記録媒体に記録させて児童ポルノを製造する行為と同法7条5項の児童ポルノ製造罪の成否

(最一決令1・11・12)

◎被告人の記名のみがあり署名押印がいずれもない控訴申立書による控訴申立ての効力

(最一決令1・12・10)

○強制わいせつ未遂事件において、原判決が被告人のわいせつ目的を客観的事情から推認し、その補強として、被告人が5日後にも同種の強制わいせつ行為に及んだ事実を用いたことに違法はないとした事例

(東京高判令1・5・15〈参考原審:千葉地判平30・11・27掲載〉)

▽1 自動車を窃取した際、これを取り返そうとした被害者をボンネットに乗り上げさせて走行し、路上に転落させて殺害した事案につき、被告人がその車を運転していたとして起訴されたのに対し、現場にいた窃盗の共犯者の供述は信用することができないとして無罪とした第1審の判断は論理則経験則に反するとされた事件の差戻審
2 事件後の被告人と共犯者との間の手紙のやりとり等を詳細に検討し、これを用いて共犯者ら及び被告人の供述の信用性を判断した事例

(千葉地判平31・2・26)

▽覚せい剤営利目的所持の事案において、被告人使用車両を追尾するに当たり実施されたGPS捜査を違法と判断し、それにより直接得られた証拠の証拠能力を否定したが、同捜査のほか、被告人の行動確認の結果得られた情報に基づいて行われた捜査によって得られた証拠について、GPS捜査とは密接に関連しないとして証拠能力を肯定した事例

(旭川地判平31・3・28)

◆最高裁判例要旨(2020(令2)1月分)

※訂正箇所

●本誌110頁・1段・8~9行目

誤 …廃止支持が6割以上となり、存置支持は1割程度となっている。
正 …存置支持が6割以上となり、廃止支持は1割程度となっている。

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