判例時報 No.2295
平成28年7月21日 号 定価:845円
(本体価格:768円+10%税)
刑事医療事故訴訟〔2〕
──鑑定・事故調査制度の実態・問題・展望──
福島県立大野病院事件 解説
─産婦人科医の注意義務が問題となった事例─……水谷 渉
判決全文
現代型取引をめぐる裁判例(400)……升田 純
■判決録
<行政> 2件
<民事> 4件
<知的財産権> 1件
<商事> 1件
◆特 集◆
刑事医療事故訴訟〔2〕──鑑定・事故調査制度の実態・問題・展望──
福島県立大野病院事件 解説 ─産婦人科医の注意義務が問題となった事例─……水谷 渉
判決全文(福島地判平20・8・20)
◆記 事◆
現代型取引をめぐる裁判例(400)……升田 純
◆判決録細目◆
行 政
▽国の機関の公用車の管理運行業務を受託していた事業者に雇用されていた労働者に対し、当該国の機関が直接の指揮命令を行い、労働局から違法な労働者派遣に該当する等との是正指導を受けていた場合において、当該労働者の雇用確保についての団体交渉に関し、国は労働組合法七条の「使用者」に当たらないとしてその団交義務を否定した事例
(東京地判平27・9・10)
▽換地処分において、共同利用を前提とする地権者間の合意に基づきなされた換地の申出を認めて、照応の原則によらないで、いわゆる申出換地を定めたことが適法とされた事例
(東京地判平27・9・15)
民 事
○交通事故による不法行為に基づく損害賠償請求権に関して発生する遅延損害金について、元本組入れによる法定重利を主張したことにつき、民法四〇五条の類推適用をする前提を欠くか、権利の濫用に当たるとされた事例
(東京高判平27・5・27)
▽前回レート参照方式を用いて交換レートを決定する通貨スワップ取引について、公序良俗違反、適合性原則違反及び説明義務違反があったとはいえないとされた事例
(東京地判平27・8・28)
▽会社の元取締役が解任後、会社の内部文書を占有するとし、会社の所有権に基づく内部文書の引渡請求が認容された事例
(東京地判平27・8・21)
▽中古自動車販売業者への照会回答書等をもとに中古車の事故当時の取引価格を認定した事例
(旭川地判平27・9・29)
知的財産権
▽発明の名称を「PHを調整した低エキス分のビールテイスト飲料」とする特許権に基づく差止請求が棄却された事例
(東京地判平27・10・29)
商 事
▽株式取得により他社を買収した会社の取締役及び監査役に善管注意義務の違反がないとされた事例
(東京地判平27・10・8)