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判例時報 No.2236
             平成26年12月11日 号 定価:845円 (本体価格:768円+10%税)

■判決録
<行政> 2件
<民事> 6件
<商事> 1件
<労働> 1件


◆記 事◆

最高裁刑事破棄判決等の実情(上)――平成二五年度……野原俊郎
現代型取引をめぐる裁判例 (361)……升田 純

◆判決録細目◆

行 政

▽一 法人税法(平成二二年法律第六号による改正前のもの)一三二条の二にいう「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」の意義(①・②事件)
二 法人税法(平成二二年法律第六号による改正前のもの)一三二条の二にいう「その法人の行為又は計算」の意義(①・②事件)
三 適格合併に関する要件(法人税法(平成二二年法律第六号による改正前のもの)五七条三項の規定に基づき定められた法人税法施行令(平成二二年政令第五一号による改正前のもの)一一二条七項五号に規定する要件)を形式的に充足する特定役員就任が同法一三二条の二にいう「その法人の行為(中略)で、これを容認した場合には、(中略)法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」に該当し、同条の規定に基づき否認することができるとされた事例(①事件)
四 適格分割に関する要件(法人税法(平成二二年法律第六号による改正前のもの)二条一二号の一一の規定に基づき定められた法人税法施行令(平成二二年政令第五一号による改正前のもの)四条の二第六項一号に規定する「当事者間の完全支配関係が継続することが見込まれている場合」という要件)を形式的には充足せず非適格分割となるように計画された新設分割が同法一三二条の二にいう「その法人の行為(中略)で、これを容認した場合には、(中略)法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」に該当し、同条の規定に基づき否認することができるとされた事例(②事件)

(①、②東京地判平26・3・18)

民 事

○警察官の職務質問及び所持品検査は適法であるとして、原審判決が取り消された事例

(東京高判平26・6・12)

○鉄道高架下の建物で勤務した者が建物に吹き付けられた石綿粉じんを吸引して悪性胸膜中皮腫に罹患し自殺した場合、同建物の設置又は保存に瑕疵があったとして、同建物の所有者の民法七一七条の責任が認められた事例

(大阪高判平26・2・27)

〇土地の売買において、宅地建物取引業者が、その土地上の建物で二〇数年前に自殺があったことを買主に説明しなかったことが不法行為に当たるとされた事例

(高松高判平26・6・19)

▽建物のサブリース契約に基づき賃貸人の地位を譲り受けた者が、賃借人に対してした賃料の請求につき、そのサブリース契約が賃貸借ではなく委任であるため、契約解除通知又は解除条件の成就により終了し、譲り受けた賃貸人の地位を失っているとして、賃料請求が棄却された事例

(東京地判平26・5・29)

▽弁護士が成年後見人の事務として被後見人が代表取締役を務める会社の解散手続を遂行中、当該会社に関与する税理士が「後見制度を悪用して会社を乗っ取る弁護士」であるとして、法律事務所に対する成年後見人辞任・弁護士廃業を求める文書のファックス送信、三七次・一三八件に及ぶ弁護士懲戒請求、東京家裁後見センターに対する適切な処分を求める旨の上申書提出等をしたことが、名誉信用毀損・業務妨害として不法行為を構成するとされた事例

(東京地判平26・7・9)

▽高齢者が食道ステント留置術をされた後に死亡したことについて、高齢者に対するステント留置術の適応が認められ、また、医師に説明義務違反も認められないとして、遺族の損害賠償請求が棄却された事例

(大阪地判平26・2・3)

商 事

▽一 船舶先取特権の準拠法について(累積適用説)
二 物権準拠法の解釈(原因事実完成時の所在地法説)

(水戸地判平26・3・20)

労 働

▽労働組合の組合員資格に関する組合規約の解釈について、組合員資格の喪失を主張する現執行部の組合規約の解釈が否定され、組合員資格が認められた事例

(東京地決平26・7・14)

◆最高裁判例要旨(平成二六年九月分)

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