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判例時報 No.2214
             平成26年5月1日 号 定価:1466円 (本体価格:1333円+10%税)

<最新判例批評>
 岡田順太 山岸敬子 髙橋祐介 渡辺 充
 阿部 満 堀田親臣 川島いづみ 水島郁子
 
■判決録
<行政> 2件
<民事> 6件
<商事> 1件
<労働> 1件
<刑事> 1件


◆判決録細目◆

行 政

○土地収用法に基づく収用裁決の取消しを求める訴訟において、同裁決の違法事由として、同裁決に先立つ事業認定の違法性を主張することは許されないとされた事例

(東京高判平24・1・24)

▽行田市長がXらに対してした未払下水道使用料納入通知処分及び過料処分について、下水道使用料の算定方法が行田市下水道条例に反して違法であるとして、その全部が取り消された事例

(さいたま地判平25・9・25)

民 事

○大学水泳部員が中国での高地合宿で潜水中に急死した事故につき、死因が不明であり、大学及びコーチに安全配慮義務違反は認められないとされた事例

(東京高判平25・8・7)

○会社の従業員に対する預金横領に係る不法行為に基づく損害賠償の訴えの提起が不法行為に当たるとされた事例

(広島高判平25・12・24)

▽医療機器である高エネルギー超音波前立腺治療装置について、製造物責任法上の欠陥の存在が否定された事例

(東京地判平25・10・17)

▽相続税の物納者と国が締結した物納土地の廃棄物の撤去及び汚染土壌の除去費用を物納者が負担する旨の賠償合意に基づく国の物納者に対する請求が棄却された事例

(横浜地判平25・10・18)

▽中南米国の事実婚妻から日本在住の日本人夫に対する国境を越える子の引渡し人身保護請求に対し、本国法上監護権があるのは妻のみであるが、日本への夫子渡航時の妻の同意、子の出生以来の監護の経過、五歳児の子の意向、妻の本国での夫に対する刑事告訴により夫の帰国が困難等の事情により拘束者の拘束に顕著な違法性はないとして、請求が棄却された事例

(神戸地判平24・7・31)

▽入院患者がベッドより転落死亡した事故につき、病院の医師・看護師に転落防止の注意義務違反及び患者の安全管理義務違反が認められないとして、病院の損害賠償責任が否定された事例

(岡山地判平26・1・28)

商 事

▽株主が、電力事業会社の原子力発電事業に関する基本的認識及び姿勢を是正する目的で、基本的な経営方針を定める具体的内容の定款変更や取締役選任に関する株主提案を行うために、当該電力事業会社の取締役会議事録の関連事項の閲覧及び謄写を請求する場合には、会社法三七一条二項の規定する権利行使の必要性が認められる

(大阪高決平25・11・8)

労 働

○保険金の支払に関する確認・報告等に従事していた専門職スタッフらが雇用保険法上の被保険者となったことの確認を請求したのに対し、公共職業安定所長がこれらをいずれも却下する処分をしたことにつき、同スタッフらは、会社との間に雇用関係と同視できる従属関係があり、契約に従った労務を会社に提供したことの対価によって生計を維持するものであるから、雇用保険法上の労働者と認められるとして、右記却下処分が取り消された事例

(福岡高判平25・2・28)

刑 事

○自動車の運転者が降車するために運転席ドアを開ける行為は、自動車の運転に付随する行為であって、自動車運転業務の一環としてなされたものとみるのが相当であるとして、漫然と同ドアを開け、右後方から進行してきた自転車に同ドアを衝突させて被害者に傷害を負わせた点につき業務上過失傷害罪の成立が認められたほか、同人の救護及び警察官への報告をしなかった点につき道路交通法違反(不救護及び不報告)罪の成立が認められた事例

(東京高判平25・6・11)

◆最高裁判例要旨(平成二六年二月分)

判例評論

三〇 公職選挙法の定める三か月記録要件が、国会に委ねられた裁量権を逸脱した合理性を欠く許容しがたいものではないとされた事例

(東京高判平25・2・19)……岡田順太

三一 行政事件訴訟法二二条による訴訟参加と民事訴訟法

(仙台高判平25・1・24)……山岸敬子

三二 いわゆる基礎商品比較法が、法人税法施行令一二一条一項一号の有効性判定方法に該当せず、通貨オプション取引がヘッジ対象資産等損失額を減少させるために有効ではないとされた事例

(東京地判平24・12・7)……髙橋祐介

三三 資本金等が一定額以上の法人の事業活動に対し臨時特例企業税を課すことを定める神奈川県臨時特例企業税条例(平成一三年神奈川県条例第三七号)の規定と地方税法七二条の二三第一項本文(平成一五年法律第九号による改正前は七二条の一四第一項本文)――神奈川県臨時特例企業税条例事件上告審判決

(最一判平25・3・21)……渡辺 充

三四 低血糖状態での自動車運転事故について、自賠法三条の運行供用者責任には民法七一三条の責任無能力を理由とする免責が適用されないとし、物損についても民法七一三条ただし書の過失が認められるとして、免責を認めなかった事例

(東京地判平25・3・7)……阿部 満

三五 建物賃貸借契約の更新料条項、契約終了後の明渡し遅延による倍額賠償予定条項が消費者契約法九条一号、一〇条に該当しないとし、適格消費者団体の差止請求が棄却された事例

(東京高判25・3・28)……堀田親臣

三六 MBOに当たっての取締役の善管注意義務(公正な企業価値の移転を図るべき義務と情報開示を適正に行うべき義務)――レックスMBO損害賠償請求事件控訴審判決

(東京高判平25・4・17)……川島いづみ

三七 解雇期間中の不就労日が年次有給休暇権の基礎となる全労働日・出勤日に含まれるとされた事例――八千代交通事件

(最一判平25・6・6)……水島郁子

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