判例時報 No.2133
平成24年2月1日 号 定価:1466円
(本体価格:1333円+10%税)
<最新判例批評>
土本武司 浅妻章如 中野俊一郎 小林 学
■判決録
<行政> 1件
<民事> 5件
<知的財産権> 2件
<労働> 1件
<最新判例批評>
土本武司 浅妻章如 中野俊一郎 小林 学
■判決録
<行政> 1件
<民事> 5件
<知的財産権> 2件
<労働> 1件
◆判決録細目◆
◎市の住民が市長に対し損失補償契約に基づく金融機関等への公金の支出の差止めを求める訴えが不適法とされた事例――安曇野市損失補償出費差止上告審判決
◎個品割賦購入あっせんにおいて、購入者と販売業者との間の売買契約が公序良俗に反し無効であることにより、購入者とあっせん業者との間の立替払契約が無効となるか
○一 新聞販売店契約の更新拒絶について、販売店主との信頼関係が破壊されるなど契約の継続を期待しがたい重大な事由が存することが必要であるところ、その事由がないとされた事例
二 新聞社と個人販売店主との新聞販売店契約の契約上の地位を、当該個人店主の事業を法人化させた特例有限会社に切り替え移転することについて、新聞社は、条理上、その地位の移転を拒むことはできないとされた事例
三 新聞社の新聞販売店主に対する新聞販売店契約の更新拒絶等の対応などが違法であり、店主個人を反応性抑うつ状態に陥らせるなどしたことについて、過失があるとして慰謝料など八八万円の損害賠償が命じられた事例
▽運送会社の従業員が石綿粉じんにばく露し中皮腫を発症死亡した事故につき、運送会社及び石綿原料等の運搬を委託した会社に安全配慮義務違反があるとして、損害賠償責任が認められた事例
▽コンビニエンスストアのフランチャイザーがフランチャイジーに対し、デイリー商品の販売価格を拘束したことにつき、独禁法違反の違法性があるとして、その損害額につき民訴法二四八条を適用して、フランチャイザーの損害賠償責任が認められた事例
▽外国為替取引約款上の管轄合意は、付加的な管轄合意であるなどとして業者側の移送申立てが却下された事例
○特許法二九条一項三号所定の刊行物に記載されたある性質を有する物質の中に、たまたまそれとは別のもう一つの性質を有するものが記載されていたとしても、直ちに当該刊行物に当該別の性質に係る物質が記載されているということはできず、このことは、容易想到性の判断において斟酌されるべき事項である
▽「NEW増田足」という名称のソフトウェアに係るプログラム(原告プログラム)は、全体として創作性の認められるプログラム著作物であり、原告プログラムは、著作権法一五条二項の各要件を満たし、著作者は原告であるとして、被告プログラムの複製等の差止め、被告プログラムを収納した記憶媒体の廃棄、及び、著作権侵害による損害の賠償を認めたが、翻案の差止めの必要性は認められず、謝罪広告を命ずべき必要性も認められないとされた事例
▽広告代理店の社員が子会社及び支店での過重な業務によりうつ病を発症し自殺したとして、遺族の広告代理店及び子会社に対する安全配慮義務違反に基づく損害賠償請求が一部認容された事例(過失相殺二割)
◆最高裁判例要旨(平成二三年一一月分)
<総合研究>
<最新判例批評>
七 君が代起立命令の合憲性
八 ファイナイト事件
九 民間調停で紛争が解決されないときに裁判手続を開始する旨の合意の効力
一〇 プロ野球一二球団および社団法人日本野球機構から試合観戦契約約款に基づき入場券の販売拒否対象者に指定された者が当該指定に係る意思表示の無効確認を求める訴えと確認の利益