判例時報 No.2122
平成23年10月21日 号 定価:円
(本体価格:円+10%税)
◆ 記事◆ 民事訴訟法上のいくつかの論点について(上)……西理 現代型取引をめぐる裁判例(288)……升田 純 海外刑法だより(317) 裁判員裁判の見直し提言……森下 忠 ◆判例特報◆ &e […]
◆ 記事◆ 民事訴訟法上のいくつかの論点について(上)……西理 現代型取引をめぐる裁判例(288)……升田 純 海外刑法だより(317) 裁判員裁判の見直し提言……森下 忠 ◆判例特報◆ &e […]
◆ 記事◆
民事訴訟法上のいくつかの論点について(上)……西理
現代型取引をめぐる裁判例(288)……升田 純
海外刑法だより(317)
裁判員裁判の見直し提言……森下 忠
◆判例特報◆
「肘掛椅子」を指定商品とする立体商標の出願につき、当該商標が商標法三条1項三号に該当し、同条二項に該当しないとして商標登録出願を拒絶すべきものとした審決が、同法三条二項該当性の判断を誤ったものとして取り消された事例
―― Yチェア立体商標事件判決
(知的財産高判23・6・29 )
◆判決録◆
○産業廃棄物処分場の周辺住民による’県知事が同処分場の事業者に対して廃棄物処理法一
九条の五第一項に基づく措置命令をすることの義務付け請求、が認容された事例(福岡高判23・2・7)
○第三債務者である銀行が事前の弁護士会照会に回答しなかった場合において、複数の店舗の取扱いに係る預金債権の差押えにつき、債権者が差押債権をいわゆる支店間支店番号順序方式により表示したときは、債権の特定を欠くとはいえないとされた事例(東京高決23・6・22)
▽構造計算書の偽装された分譲マンションの建築確認及び完了検査を実施した建築基準法上の指定確認検査機関又はその確認検査員がその偽装を看過したことにつき、過失があるということはできないとされた事例(東京地判23・1・26)
▽ペット霊園におけるペット火葬炉の使用の差止めを求める仮処分の申立てを認容した保全裁判所の決定が異議裁判所において認可された事例(東京地決2・7・6)
▽競売不動産の元所有者の買受人に対する固定資産税等の日割精算額の不当利得返還請求が否定された事例(大阪地判23・2・7)
▽中国における仲裁判断に基づく民事執行が許可された事例(大阪地決23・3・25)
▽介護老人保健施設において、入所中のパーキンソン病患者が食事として提供された刺身を食し嘩下障害により死亡した事故につき、施設経営会社に介護保護義務違反があるとして損害賠償責任が認められた事例(水戸地判23・6・16 )
○ 「水処理装置」に係る本願発明と「水熱反応装置」に係る引用発明とは、水の役割という点において異なり、技術分野においても異なるものであり、容器内の圧力状態や温度状態も異なるから、両者が「処理装置」の点で共通するとした審決の一致点の認定には誤りがあり、これを相違点として判断しなかった審決には、結論に影響を及ぼす違法がある(知的財産高判23・3・17)
○浄水器に係る本件意匠について、引用意匠との共通点は’いずれも格別に顕著な特徴ということはできないのに対し、差異点は、美感に及ぼす影響が大きく、需要者に全体として引用意匠とは異なる美感を生じさせる意匠的効果を有するから、.本件意匠と引用意匠とを
全体的に観察した場合、両意匠は類似するものということはできないとされた事例(知的財産高判23・4・28)
▽上司の指示により、裏金を県職員組合へ寄付する方法も考えられると各課へ示唆する行為を行った岐阜県職員に対する懲戒免職処分が、社会通念上著しく妥当を欠くとして、取り消された事例(岐阜地判23・2・24)
◆ 最高裁判例要旨(平成二三年六月分)