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判例時報 No.2106
             平成23年5月11日 号 定価:円 (本体価格:円+10%税)

 


◆記事◆

第三セクターに対する融資と損失補償契約の効力についての裁判及び倒産・再生処理上の諸問題

――法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律三条との関係

……鬼頭季郎、横山兼太郎

現代型取引をめぐる裁判例(277)……升田純

◆判決録◆

行政

◎町がその所有する普通財産である土地を町内の自治会に対し地域集会所の建設用地として無償で譲渡したことにつき地方自治法二三二条の二所定の公益上の必要があるとした町長の判断に裁量権の範囲の逸脱又はその濫用による違法があるとはいえないとされた事例

(最二判23・1・14)

民事

○相当賃料額に関する不動産鑑定評価書に引用された賃貸事例の対象物件特定文書について文書提出命令が却下された事例(東京高決22・7・20)

○公共事業である水路橋布設替工事の騒音等により、付近の牧場において牛が死傷する等の被害を被ったとして牧場主から提起された損害賠償請求事件において、工事と被害との因果関係及び騒音等が受忍限度を超えていたことを認め、工事業者と工事を発注した県に対する損害賠償請求が認容された事例

(仙台高判23・2・10)

○故人の知人が相続人に相談なく銀行から故人名義又は精神病に罹患している子名義の預金の払戻しを受け’葬式代及び子の世話のための費用その他の名目で使用した場合に、故人と知人との間に預金払戻等についての管理処分のための委任契約がされ、故人の死亡によっては同契約は終了しないとされ、また、子との関係では一部事務管理による費用として認められるとされた事例

(高松高判22・8・30)

▽長期にわたって更新が繰り返された商品の販売促進業務に関する業務委託契約の更新が委託企業によって拒絶された場合において、更新拒絶に一応の合理性があるとし、委託企業の不法行為が否定された事例

(東京地判22・11.19)

▽売主の代理人として投資信託の受益証券を販売した銀行の担当者の勧誘行為につき、適合性原則違反及び説明義務違反が認められた事例

(大阪地判22・8・26)

▽マンションの敷地売買で、売主が敷地内の地中杭の撤去を怠り買主に損害を与えたとして、買主が売主の代理人である弁護士に対し、右売買契約に関与したとの理由で求めた損害賠償請求が棄却された事例

(大阪地判22・10・21)

▽下請会社の従業員が元請会社の工事現場の作業員詰所の階段から転落受傷した事故につき、元請会社の安全配慮義務違反及び工作物責任、下請会社の安全配慮義務違反に基づく損害賠償請求が棄却された事例

(横浜地判22・12・21)

知的財産権

〇一 被控訴人が製造販売した食用油の製造方法は発明の名称を「酵素によるエステル化方法」とする控訴人の分割出願に係る特許権を侵害するものであるが、同発明の技術的事項は、酵素反応の場について「可及的乾燥」を要件とせず、可及的水分を低下させたものではない基質を用いることを含むものであって、これを可及的水分を低下させた基質を用いて行われる「可及的乾燥」した系において水を系外に排出する方法を記載するものである原出願明細書に記載された事項の範囲内のものということができず、同分割出願は適法な分割出願であるということができないとし、現実の出願日が出願日となることを前提に分割出願に係る発明が進歩性を有さず、また、分割出願に係る願書に添付された明細書中の特許請求

の範囲の訂正も訂正後の発明が進歩性を有さず独立特許要件を欠-不適法なものであって特許の無効理由が解消されるものではないとして、特許権侵害による損害賠償請求を棄却すべきものとされた事例(①事件)

二 発明の名称を「酵素によるエステル化方法」とする分割出願に係る発明について、同発明の技術的事項は、酵素反応の場について「可及的乾燥」を要件とせず、可及的水分を低下させたものではない基質を用いることを含むものであって、これを可及的水分を低下させた基質を用いて行われる「可及的乾燥」した系において水を系外に排出する方法を記載するものである原出願明細書に記載された事項の範囲内のものということができず、同分割出願は適法な分割出願であるということができないとし、現実の出願日が出願日となることを前提に訂正後の発明が進歩性を有さず独立特許要件を欠くとして、明細書の訂正が許されないとされた事例(②事件)

(①、②知的財産高判22・4・14)

○図形と欧文字からなる本願商標が、引用商標一及び二に類似し指定商品も同一又は類似するとした審決が、取り消された事例――ロキ事件判決

(知的財産高判22・7・21)

商事

▽被保険者がうたた寝から覚めて起きざまにアルコールを摂取するか摂取しようとしたことがきっかけとなり、うたた寝前に摂取していたアルコールの影響とうたた寝前に服用していた向精神薬の副作用とが相まって、嘔吐、誤嚥、気道閉塞となって窒息死するに至った場合において、普通傷害保険約款にいう「急激かつ偶然な外来の事故」により死亡したものと認められた事例

(神戸地判22・9・14)

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