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判例時報 No.2064
             平成22年3月11日 号 定価:円 (本体価格:円+10%税)

◆記事◆ 取調べ録音録画に向けて――その憲法的考察 ……クリストファー・スロボギン (訳)指宿 信 現代型取引をめぐる裁判例(249)……升田 純   ◆ 判決録◆ 行政 ○都市計画法五六条一項の規定に基づく十 […]


◆記事◆

取調べ録音録画に向けて――その憲法的考察

……クリストファー・スロボギン (訳)指宿 信

現代型取引をめぐる裁判例(249)……升田 純

◆ 判決録◆

行政

○都市計画法五六条一項の規定に基づく十両買取りの対価に対して租税特別措置法上の譲渡所得の特例は適用されないとした原判決を取り消し、同特例の適用が肯定された事例

(名古屋高判平20・12・18)

民事

◎民法七〇四条後段の規定の趣旨

(最二判平21・11・9)

◎民法九〇〇条四号ただし書前段と憲法一四条一項

(最二決平21・9・30)

〇契約期間を二年間、契約期間の1か月前までに賃貸人、賃借人のいずれからも書面による異議申出のない場合は、契約期間が自動的に二年間更新され、賃借人は、更新時に賃貸人に対して更新料として旧賃料の二か月分を支払う旨の更新料特約が消費者契約法一〇条に反せず、民法九〇条にも反しないとし、有効であるとされた事例

(大阪高判平21・10・29)

▽建築業者が同席した打合せにより当該建築業者から解体業務の発注を受けられると判断した下請けが必要な機器を購入したものの発注を受けられなかった場合において当該建築業者に業務発注の見込み及び取得費回収の蓋然性につき当該下請けに対して説明すべき信義則上の義務があるとされた事例

(東京地判平21・7・31)

▽マンションの販売業者がその販売したマンションの耐震構造に偽装があったために販売契約の解除を余儀なくされたなどとしてその構造計算を含めて設計・監理を委託した設計事務所に対して求めた総額五億円の損害賠償請求が全部認容された事例

(札幌地判平21・10・29)

▽市議会議員の「県議会議員の政務調査費は無駄である」旨のホームページの記事につき調査がズサン等と記述した県議会議員のホームページの記事について、市議会議員の名誉を毀損するとして、不法行為責任が認められた事例

(千葉地松戸支判平21・9・11)

▽霊能力を悪用し被害者の自由意思を阻害したうえ、宗教集会に参加させて祈とうを受けさせ、多額の祈とう料等を支払わせたことは違法であるとして、被害者からの損害賠償請求が認容された事例

(京都地判平21・7・8)

▽市立中学校の生徒が同級生より柔道場で暴行を受け受傷した事故につき、加害生徒の父母の指導監督義務違反による損害賠償責任及び学校の柔道部の顧問教諭の過失による市の国家賠償責任が認容された事例

(神戸地判平21・10・27)

知的財産権

◎著作者が自然人である著作物について、当該自然人が著作者である旨がその実名をもって表示されて公表された場合における旧著作権法(昭和四五年法律第四八号による改正前の

もの)による著作権の存続期間(最一判平21・10・8)

○スロットマシーン等の遊技機に関する発明が自然法則を利周した発明であり、かつ技術的思想の創作となる発明であるとして、特許法二九条一項柱書の定める「発明」該当性が認められた事例(知的財産高判平21・6・16)

○保険契約者であって被保険者ではない者が故意により保険事故を招致し損害を発生させた場合においても、それが信義則及び公益に違反すると評価されるときは、故意免責により保険者には保険金支払義務はないとされた事例(東京高判平21・10・28)

▽一 株式会社の取締役は、会社の事業の規模や特性に応じて、従業員による不正行為などを含めて、リスクの状況を正確に把握し、適切にリスクを管理する体制を構築し、また、その職責や必要の限度において、個別リスクの発生を防止するために指導監督すべき善管注意義務を負うとされた事例

二 報道機関である株式会社において、その従業員によるインサイダー取引を防止できなかったことにつき、取締役らに善管注意義務違反がないものとされた事例

――(日経株主代表訴訟判決(東京地判平21・10・22)

労働

◎米国の州によって同州港湾局の我が国における事務所の現地職員として雇用され、解雇された者が、雇周契約上の権利を有する地位にあることの確認及び解雇後の賃金の支払を求めて提起した訴訟につき、同州は我が国の民事裁判権から免除されるとした原審の判断に違法があるとされた事例

(最二判平21・10・16)

◎一 福島県青少年健全育成条例二一条一項にいう「自動販売機」に該当するとされた事

二 福島県青少年健全育成条例二一条一項、三四条二項(平成一九年福島県条例第一六号による改正前のもの)、三五条の規定と憲法二一条一項、二二条一項、三一条

(最二判平21・3・9)

最高裁判例要旨(平成二一年一二月分)

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