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判例時報 No.2061
             平成22年2月21日 号 定価:円 (本体価格:円+10%税)

◆記事◆ 課税処分に係る取消争訟制度の排他的管轄と国家賠償請求との関係(上)――判例・学説の分析と検討……小澤道一   現代型取引をめぐる裁判例(247)……升田純   ◆判決録◆ 行政 ◎ いわゆる […]


◆記事◆

課税処分に係る取消争訟制度の排他的管轄と国家賠償請求との関係(上)――判例・学説の分析と検討……小澤道一

現代型取引をめぐる裁判例(247)……升田純

◆判決録◆

行政

◎ いわゆるタックス・ヘイブン対策税制である租税特別措置法六六条の六第一項の日星租税条約適合性

(最一判平21・10・29)

民事

○いわゆるリゾートマンションにおいて新たに制定した管理規約中の、区分所有の対象となっている各居室につき定住を含む継続使用を原則として禁止するとの規定が、同規定の制定に同意しない区分所有者との関係では無効であるとされた事例

(東京高判平21・9・24)

○受刑者が刑務所での刑務作業中に左手指を負傷した場合において、刑務所側に過失があったとして国の国家賠償責任が認められた事例

(福岡高判平21・5・14)

▽一 法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律三条が禁止しているのは保証契約であり、損失補償契約を含まない

二 地方公共団体が金融機関と締結した損失補償契約が財政援助制限法三条にいう「保証契約」に該当しないとされた事例

(東京地判平21・9・10)

▽信用金庫が土地区画整理組合に融資するに当たり、市と締結した損失補償契約が法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律三条所定の保証契約に当たらず、有効とされた事例

(東京地判平21・9・10)

▽肝腫瘍の治療目的で入院していた患者が多臓器不全により死亡した場合、担当医師に説明義務違反があったとして、病院側の不法行為責任が認められた事例

(名古屋地判平20・10・31)

知的財産権

○テレビドラマの著作権者である原告が、通信衛星を利用したデジタル多チャンネル放送番組の放送業務等を行う電気通信事業者を被告とし、テレビドラマを放送した被告の行為が原告の有する著作権(公衆送信権)を侵害すると主張して損害賠償請求をした事案において、電気通信役務利周放送事業者から委託を受けて放送した当該放送番組の著作権に関して、電気通信事業者(被告)には、委託元となった電気通信役務利用放送事業者が適法な権限を有していたか否かについての注意義務違反がなかったとされた事例

(知的財産高判平21・10・2)

商事

▽一 受託者が信託事務の処理に伴い支出した費用につき委託者に対しその償還ないし補償を求めた請求が受託者の主張する請求権を認めることができないとして棄却された事例

二 受託者が信託事務の処理に伴い支出した費用につき委託者に対しその債務不履行を理由として当該費用に相当する損害の賠償を求めた請求が委託者に付随義務の不履行が認められる場合であるとして認容された事例(過失相殺・三分の1)

(東京地判平21・6・29)

労働

▽多発性嚢胞腎にり患した労働者のくも膜下出血による死亡について業務起因性が認められた事例

(東京地判平21・3・25)

刑事

◎被告人の検察官調書の取調べ請求を却下した第一審の訴訟手続について、同調書が犯行場所の確定に必要であるとして、その任意性に関する主張立証を十分にさせなかった点に審理不尽があるとした控訴審判決が、刑訴法二九四条、三七九条、刑訴規則二〇八条の解釈適用を誤っているとされた事例

――広島女児殺害事件上告審判決(最二判平21・10・16)

◎殺人未遂等被告事件において、被告人と犯行とを結びつける唯一の証拠である共犯者の証言の証拠価値に疑問があるとして、控訴審判決が破棄され、控訴審裁判所に事件が差し戻された事例

(最二判平21・9・25)

◆最高裁判例要旨(平成二一年二月分)

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