判例時報 No.2062
平成22年2月21日 号 定価:円
(本体価格:円+10%税)
◆記事◆ 住民訴訟における住民側弁護士の「勝訴」報酬の考え方(再論)……阿部泰隆 課税処分に係る取消争訟制度の排他的管轄と国家賠償請求との関係(下) ――判例・学説の分析と検討……小津道一 現 […]
◆記事◆ 住民訴訟における住民側弁護士の「勝訴」報酬の考え方(再論)……阿部泰隆 課税処分に係る取消争訟制度の排他的管轄と国家賠償請求との関係(下) ――判例・学説の分析と検討……小津道一 現 […]
◆記事◆
住民訴訟における住民側弁護士の「勝訴」報酬の考え方(再論)……阿部泰隆
課税処分に係る取消争訟制度の排他的管轄と国家賠償請求との関係(下)
――判例・学説の分析と検討……小津道一
現代型取引をめぐる裁判例(248)……升田純
海外刑法だより(297)
国際刑事司法共助における特定主義(中)―司法共助に付された条件の遵守……森下忠
判決録
○難民認定申請者である妻の供述に信用性があるとして難民の認定をしない処分等が違法とされ、そのことから夫に対する退去強制令書発付処分等も違法とされた事例
(東京高判平21・5・27)
○賃貸期間を一年間、賃料月額四万五〇〇〇円とする住宅用の建物の賃貸借において合意更新の際に更新料一〇万円を支払う旨の更新料約定が消費者契約法一〇条に違反し、無効であるとされた事例
(大阪高判平21・8・27)
○髄膜脳炎で入院した患者が肺出血により気道閉塞を生じ窒息死した場合に、鎖骨下静脈穿刺によって肺出血が生じたとは認めることができず、その他気胸及び肺出血に対する治療
が不適切であった等と認めることができないとして医師の過失が否定された事例
(広島高岡山支判平19・5・25)
○離婚訴訟係属中の夫婦間における子の監護者の指定及び子の引渡しの審判の申立てについて理由がないとして却下された事例
(福岡高判平20・11・27)
▽中間判決で我が国の裁判所の国際裁判管轄が認められたX1、X2及びX3を原告、Y1及びY2を被告とする債務不存在確認請求訴訟につき、その後、Y1が当該債務の履行を求める反訴を提起したため、Y1に対する債務不存在確認請求については、当該請求に係る訴えが却下され、Y2に対する債務不存在確認請求については、請求が認容され、Y1の反訴請求については、請求が棄却された事例
(東京地判平21・3・10)
▽担保権変換契約に基づき根質権に変更前の抵当権につき会社更生法八八条所定の対抗要件充足行為の否認が認められる場合であったとして当該変更後の根質権が効力を有しないとされた事例
(大阪地判平21・4・16)
▽タンデムスカイダイビングの体験希望者がパラシュートが開かず墜落死亡した事故につき、企画会社に体験希望者との間の体験契約上の債務不履行があるとして損害賠償責任が認められた事例
(横浜地判平21・6・16)
▽検察官の被疑者に対する態度及び発言が違法であるとして、被疑者及びその弁護人の求めた国家賠償請求が認容された事例
(京都地判平21・9・29)
▽スキューバダイビングツアーの参加者がダイビング中に溺死した事故につき、ツアーガイドに過失がなく、また、主催者に安全配慮義務違反はないとして、両者に対する損害賠償請求が棄却された事例
(福島地郡山支判平21・9・4)
○アクセサリー等の通信販売に使用された「Agatha Naomi」等の標章からは「Agatha」という称呼・観念も生じ、身飾品等を指定商品とする登録商標「AGATHA」と類似する
(知的財産高判平21・10・13)
▽定期保険契約の被保険者が誤って転落死した可能性があり、保険会社の被保険者が自殺したとの立証が不十分であるとして、死亡保険金請求が認容された事例(大阪地判平21・2・27)
▽県立病院の産婦人科医の宿日直勤務が「監視又は断続的労働」ではなく労基法三七条一項の割増賃金の対象となる時間外、休日勤務に該当するとされた事例
(奈良地判平21・4・22)
◎一 児童ポルノを、不特定又は多数の者に提供するとともに、不特定又は多数の者に提供する目的で所持した場合の罪数
二 児童ポルノであり、かつ、刑法一七五条のわいせつ物である物を、不特定又は多数の者に販売して提供するとともに、不特定又は多数の者に販売して提供する目的で所持した行為が、全体として一罪とされた事例
(最二決平21・7・7)