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判例時報 No.2041
             平成21年7月21日 号 定価:845円 (本体価格:768円+10%税)

◆記 事◆ 「妨害型」危険運転致死傷罪の判例の検討……中山研一   取消訴訟における周辺住民の原告適格(2)――小田急最高裁大法廷判決以後における下級審判例の動向と解釈上の問題点……小津道一   現代型取引をめぐる裁判例 […]


◆記 事

「妨害型」危険運転致死傷罪の判例の検討……中山研一

 

取消訴訟における周辺住民の原告適格(2)――小田急最高裁大法廷判決以後における下級審判例の動向と解釈上の問題点……小津道一

 

現代型取引をめぐる裁判例(234)……升田純

 

海外刑法だより(290

弁護人選任権の告知……森下忠

 

判決録

行政

横浜市の区長と職員二名の一泊二日の視察研 修について、二泊目の研修は、専ら観光ないし娯楽・遊興的な要素を有するもので違法であるとし、市長に対し、区長に対して賠償命令を発令するよう求めた請求が認容された事例(東京高判平201126)

 

民事

◎相続人のうちの一人に対して財産全部を相続させる旨の遺言がされた場合において、遺留分の侵害額の算定に当たり、遺留分権利者の法定相続分に応じた相続債務の額を遺留分の額に加算することの可否最

(最三判平21324)

 

○上場会社の社債を購入した者が同社の経営破綻により損失を被った場合に、同社債の幹事証券会社の説明義務違反に基づく損害賠償貴任が認められた事例

(大阪高判平201120)

 

▽一 国立大学法人の職員による職務行為は、国家賠償法一条一項の「公務員」による「公権力の行使」にあたるとされた事例

二 国立大学法人が国家賠償法一条一項により責任を負う場合、公務員個人は責任を負わないとされた事例

(東京地判平21324)

 

▽一 振り込め詐欺グループにより行われた詐欺につき、詐欺行為を直接実行しなかった被害者との関係においても共同不法行為が成立するとされた事例

二 振り込め詐欺により財産的損害を被った被害者の慰謝料請求が認められた事例

(東京地判平21325)

 

▽弁護士会の懲戒委員会から戒告の処分を受けた弁護士が綱紀委員会の委員に対して不法行為に基づき損害賠償等を請求した訴えが不適法であるとし、却ドされた事例

(東京地判平20317)

 

▽警察署の留置場で防声具を装着された容疑者が呼吸困難の状態の継続により窒息死した事故につき、警察官の防声具の装着に過失があるとして、県の国家賠償責任が認められた事 例

(大阪地判平21218)

 

▽交通事故に基づく損害賠償に関する示談について、要素の錯誤による一部無効が認められた事例(名古屋地一宮支部平201216)

 

▽飲酒運転によって死亡事故を引き起こした運転者の運転する自動車に事故直前まで同乗していた者の当該運転者に対する運転制止義務違反を壇由とする共同不法行為責任が認められた事例

(鹿児島地判平201015)

 

知的財産権

綴りが分からなくても発音から単語を検索できる英語辞書を引く方法の発明について、自然法則を利用した技術的思想の創作ではなく、特許法二条一項所定の発明に当たらず、 同法二九条一項柱書きの規定により特許を受けることができないとした審決が取り消され た事例知(的財産高判平20826)

 

発熱セメント体に係る技術情報につき、非公知性又は有用性が否定されて不正競争防止法二条六項の営業秘密にあたらないとされた事例(大阪地判平20114)

 

商事

◎株主代表訴訟の対象となる商法平(成一七年法律第八七号による改正前のもの)二六七条一項にいう取「締役ノ責任」には、取締役が会社との取引によって負担することになった債務についての責任も含まれるか

(最三判平21310)

 

刑事

◎他人所有の建物を同人のために預かり保管していた者が、金銭的利益を得ようとして、同建物の電磁的記録である登記記録に不実の抵当権設定仮登記を了したことにつき、電磁的公正証書原本不実記録罪及び同供用罪とともに、横領罪が成立するとされた事例

(最二決平21326)

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