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判例時報 No.2038
             平成21年6月21日 号 定価:円 (本体価格:円+10%税)

◆記事◆ What Lawyers Know: Lawyering Expertise, Cognitive Science and the Functions of Theory……水戸英語文献輪読会   量 […]


◆記事◆

What Lawyers Know: Lawyering Expertise, Cognitive Science and the Functions of Theory……水戸英語文献輪読会

量的過剰について……林幹人

現代型取引をめぐる裁判例(232)……升田純

海外刑法だより(299)悪魔の話……森下忠

◆判決録◆

行政

▽独立行政法人都市再生機構が施行する第1種都市再開発事業に係る施行規程及び事業計画の変更で新たな施行地区の編入を伴わないものについて国土交通大臣がした認可と抗告訴訟の対象

(東京地判平20・12・25)

民事

○債権者が仮差押えの被保全権利について債務名義を有していても、その債務名義に基づ強制執行が無剰余を理由に取り消された場合、仮差押えの申立てについて権利保全の必要性が認められるとされた事例

(名古屋高決平20・10・14)

▽公立高校の生徒が自転車で運搬していた競技周の槍が手から離れて対向方向を自転車で走行していた女性に当たり負傷した事故について、同生徒と指導教諭に過失があったとして、同生徒と学校側の損害賠償責任が認められた事例

(東京地判平21・1・22)

▽テレビ局の健康情報番組の内容につき捜造疑惑まだ「あるある」などとする新聞記事が番組制作会社に対する名誉穀損に当たるとされた事例

(東京地判平20・12・12)

▽八百長相撲等を内容とする週刊誌の記事が名誉穀損に当たり、裏付け取材が不十分であった等として、出版社、執筆者らの日本相撲協会、元横綱に対する不法行為責任が肯定された事例

(東京地判平21・3・5)

▽大学の管理するサーバ内に開設された電子掲示板に、科学的根拠のない活水器をマルチ商法で販売していることについての警告としての書き込みがされたことにより名誉を穀損されたとして、販売業者の求めた損害賠償及び書き込みの削除請求が棄却された事例

(神戸地判平21・2・26)

知的財産権

○商標法四条一項八号、一〇号、一五号、一九号への該当性の有無と密接不可分な事情については、専ら、当該条項の該当性の有無によって判断すべきであるとして、同法四条一項七号の「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」に該当することを理由として商標を無効とした審決が取り消された事例

(知的財産高判平20・6・26)

〇一 被控訴人による①多数の「ベースステーション」を被控訴人の事業所に設置した上で、②これら多数の「ベースステーション」に電源を供給、起動して、ポート番号の変更などの必要な各種設定を行い、③テレビアンテナで受信した本件番組をこれら多数の「ベースステーション」に供給するために、被控訴人が調達したブースターや分配機を介した有線電気通信回線によってテレビアンテナとこれら多数の「ベースステーション」を接続し、④被控訴人が調達し、被控訴人において必要な設定を行ったルーター、LANケーブル及びハブを経由して、被控訴人の調達した接続回線によりこれら多数の「ベースステーション」をインターネットに接続し、⑤以上のような状態を維持管理する行為が公衆送信行為に該当しないとされた事例

二 著作権法二条一項七号の二の規定に係る「公衆によって直接受信されること」とは、公衆(不特定又は多数の者)に向けられた送信を受信した公衆の各構成員公(衆の各構成員が受信する時期が同時であるか否かは問わない)が、著作物を視聴等することによりその内容を覚知することができる状態になることをいうものと解するのが相当である

三 「一対一」の送信を行う機能しか有していない装置(「ベースステーション」)が、不特定又は多数の者によって直接受信され得る無線通信又は有線電気通信の送信を行う機能を有する装置である自動公衆送信装置に当たるということはできないとされた事例

(知的財産高判平20・12・15)

▽節分用の巻きずしについて使用される「招福巻」の文字は、普通名称、商品の効能を普通に用いられる方法で表示する商標及び慣周商標のいずれにも当たらないとされた事例

(大阪地判平20・10・2)

商事

◎株式会社の従業員がいわゆる持株会から譲り受けた株式を個人的理由により売却する必要が生じたときは持株会が額面額でこれを買い戻す旨の当該従業員と持株会との間の合意が有効とされた事例

――日経新聞株式譲渡ルール事件上告審判決 (最三判平21・2・17)

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