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判例時報 No.2028
             平成21年3月11日 号 定価:円 (本体価格:円+10%税)

◆記事◆ 国際裁判管轄研究会報告に関わる若干の問題点について……藤下健   カナダにおける被疑者取調べ録画制度 (上)――繰り返される導入勧告と積み重ねられる判例……指宿信   現代型取引をめぐる裁判 […]


◆記事◆

国際裁判管轄研究会報告に関わる若干の問題点について……藤下健

カナダにおける被疑者取調べ録画制度 (上)――繰り返される導入勧告と積み重ねられる判例……指宿信

現代型取引をめぐる裁判例(225)……升田純

◆判決録◆

行政

◎県が職員の退職手当に係る源泉所得税を法定納期限後に納付したため不納付加算税等の納付を余儀なくされた場合において、源泉所得税の納付に必要な出納長に対する払出通知が遅滞したことにつき、同払出通知に関する専決権限を有する職員に重大な過失はなく、同職員は県に対し地方自治法(平成一八年法律第五三号による改正前のもの)二四三条の二第1項後段の規定による損害賠償責任を負わないとされた事例(最一判平20・11・27)

民事

◎コンビニエンス・ストアのフランチャイズ・チェーンの運営者が、加盟店に代わって支払った商品仕入代金の異体的な支払内容について、加盟店に報告すべき義務を負うとされた事例

(最二判平20・7・4)

〇一 土地の使用収益が借主としての権利の行使の意思に基づくものであることが客観的に表現されているとは認められないとして、使用借権の時効取得の成立が否定された事例

二 土地の共有者の一部の者から当該土地の使用を承認ないし黙認された者に対するその余の共有者からの明渡請求が権利の濫用に当たるとされた事例

(大阪高判平20・8・29)

○病院に入院した患者につき結核性髄膜炎に躍患していたのにその診断のために必要な検査を行い、検査結果及び診断に基づく適切な治療を行うべき注意義務を尽くさず、そのため患者に重度の脳障害の後遺症を生じさせたとして、同病院側の損害賠償責任が認められた事例

(福岡高判平20・4・22)

▽一 高校が生徒の教員に対する暴行等を理由に退学処分を決定し、生徒に口頭で告知するとともに、教育的配慮から自主退学の取扱いができることも伝え、その後、他の高校への転入の便宜のために在学関係を証する書面を交付する等した場合について、退学処分がされたと認められた事例

二 生徒が退学処分に付された場合において、納付済みの学費を返還しない旨の学則上の特約が消費者契約法九条一号に違反しないとされた事例

(東京地判平20・10・17)

▽一 外国会社の取締役の責任を追及する損害賠償請求に係る訴えにつき、被告が我が国においてした行為折より、原告の法益について損害が生じたとの客観的事実関係が証明されていないとして、民訴法五条九号に依拠して、我が国の裁判所の国際裁判管轄を肯定することはできないとされた事例

二 主観的併合の場合において、併合請求の裁判籍に依拠して我が国の裁判所の国際裁判管轄が肯定されるのは、相被告に対する請求と密接に関連し、矛盾する判決が下される重大なおそれを回避するため、併せて裁判すべき場合に限られるとされた事例

三 我が国に普通裁判籍を有しない外国会社の取締役に対する商法(平成一七年法律第八七号による改正前のもの)二六六条ノ三第一項に基づく損害賠償請求訴訟について、義務履行地の裁判籍の規定のみに依拠して我が国の裁判所の国際裁判管轄を肯定することは、当事者間の公平、裁判の適正.迅速を期するという理念に反する特段の事情があるとされた事例

(東京地判平20・6・11)

▽交通事故により一級一号の後遺障害が残った被害者にてんかんの既存障害があっても、それが後遺障害の内容・程度に影響を与えたとは考えられないとして、素因減額をしなかった事例

(大阪地判平19・12・10)

▽二度にわたり脳動脈に対するクリッピング手術を受けた患者に重篤な後遺障害が残った場合、第二手術の前に、第一手術において、脳動脈痛頚部にはクリップが全く掛かっていないという正確な病状を説明しなかったとして説明義務違反の責任が認められた事例

(名古屋地判平20・2・13)

▽町立中学校一年の生徒が教室内において授業開始前の時間帯に他の生徒の投げた帯が右眼

にあたり受傷した事故につき、加害生徒、その親権者の損害賠償責任及び学校の教諭に安全配慮義務違反があるとして町の損害賠償責任が認められた事例

(仙台地判平20・7・31)

知的財産権

〇一 特許権者が、競業者製(造業者)の顧客量(販店)を相手方として特許権に基づく販売禁止等の仮処分を申し立て、報道機関への発表を行ったことについて、特許権者は当該特許に無効理由が存在することを容易に知り得たものであり、また、特許権者の行為は、特許権侵害に基づく権利行使という外形を装っているものの、当該競業者の取引先に対する信用を穀漬し、契約締結上優位に立つこと等を目的とした行為であって、著しく相当性を欠くとして、当該競業者に対する不法行為が成立するとされた事例

二 仮処分制度の利用及びこれに当然随伴する行為を差し止めることは不正競争防止法の予定するところではないとして、特許権侵害等を理由とする差止の仮処分の申立てに伴って申立書の内容を相手方に知らしめることは、同法二条一項一四号所定の営業上の信用を害する虚偽の事実を告知し、又は流布する行為には該当しないとされた事例

(知的財産高判平19・10・31)

▽著名又は周知な営業表示東「急」に基づく被告の営業表示「TOKYU」及び「tokyu」の差止等請求が、両表示が類似しないとして、棄却された事例(東京地判平20・9・30)

刑事

〇一 国土交通大臣の自動車製作者等に対する道路運送車両法 (平成一四年法律第八九号による改正前のもの)六三条の四第一項に基づく報告要求が補助機関である国土交通省職員の専決により有効に行われたと認められた事例

二 道路運送車同法六三条の四第一項に基づく報告要求に対し自動車製作者の従業者が虚偽の報告を行ったとして、虚偽報告罪の成立が認められた事例

――自動牽製造会社による虚偽報告事件控訴審判決 (東京高判平20・7・15)

◆最高裁判例要旨 (平成二〇年一二月分)

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