判例時報 No.1998
平成20年5月21日 号 定価:円
(本体価格:円+10%税)
◆記事◆ アメリカ法律協会・私法統一国際協会 国際民事訴訟原則 ……(翻訳) 名古屋裁判所国際関係研究会 (監修) 細川 清 現代型取引をめぐる裁判例(207)……升田純 海外刑法だより(27 […]
◆記事◆ アメリカ法律協会・私法統一国際協会 国際民事訴訟原則 ……(翻訳) 名古屋裁判所国際関係研究会 (監修) 細川 清 現代型取引をめぐる裁判例(207)……升田純 海外刑法だより(27 […]
◆記事◆
アメリカ法律協会・私法統一国際協会 国際民事訴訟原則
……(翻訳) 名古屋裁判所国際関係研究会 (監修) 細川 清
現代型取引をめぐる裁判例(207)……升田純
海外刑法だより(276)条件付き犯罪人引渡し……森下忠
◆ 判決録◆
▽ミャンマー国籍を有し、他人名義の旅券を使用して本邦に不法入国した後に婚姻した原告らについて、難民の地位に関する条約及び難民の地位に関する議定書が定める難民に該当することを理由に、法務大臣がした難民不認定処分等が取り消された事例
(東京地判平20・1・16)
◎一 第一の基本契約に基づく継続的な金銭の貸付けに対する利息制限法所定の制限を超える利息の弁済により発生した過払金を、その後に締結された第二の基本契約に基づく継続的な金銭の貸付けに係る債務に充当することの可否
二 第一の基本契約に基づく継続的な金銭の貸付けに対する利息制限法所定の制限を超える利息の弁済により発生した過払金を、その後に締結された第二の基本契約に基づく継続的な金銭の貸付けに係る債務に充当する旨の合意が存在すると解すべき場合
(最二判平20・1・18)
▽有料老人ホームの入居者が同ホームを退去し、同人名義の退去届も提出されている場合において、本人の意思表示による入居契約の解除ないし同契約の特約に基づく解除の擬制が認められず、その後、当該入居契約で入居者の代理人として指定されていた者から解除の意思表示がされた時点で入居契約の解除が認められた事例
(東京地判平18・12・6)
▽開業医に腎潰癌と診断された患者が、他の病院で胃がんと診断され、治療が手遅れとなって死亡した場合に、開業医には内視鏡検査等を行い得る医療機関を紹介して精密検査を受診するよう指導すべき義務を怠った過失があったとして、その不法行為責任が認められた事例(名古屋地判平19・7・4)
▽産業用ロボット製作会社の製造部長がくも膜下出血により死亡した事故につき、遺族が会社に対して求めた安全配慮義務違反を理由とする損害賠償請求が認容された事例(福岡地判平19・10・24)
▽新生児がMRSAに感染し、化膿性関節炎により脚長差、膝関節の可動域制限等の後遺障害が残った場合、担当医師に感染治療上の過失があったとして、病院側の不法行為責任が認められた事例(神戸地判平19・6・1)
▽三個の基本契約に基づいて期間を異にして借入と弁済が繰り返された第一ないし第三の取引に係る過払金返還請求訴訟において、第一ないし第三の取引を別個の取引と認定したうえ、第一の取引に係る過払金返還請求権につ2いて時効消滅を認め、第二の取引に係る過払金返還請求権については、これを自働債権とし、過払いが否定された第三の取引に係る貸金請求権を受働債権とする相殺が認められた事例
(山形地酒田支判平20・2・14)
〇特許無効審判において、請求項の削除を含む訂正を認めた上で、一部の請求項に係る特許を無効とし、一部の請求項に係る特許について請求不成立とした審決のうち、特許を無効とした部分を特許法一八一条二項の規定により取り消すに当たり、審決中の訂正を認めるとの部分の形式的確定や同法一三四条の二第四項の規定によるみなし取下げの範囲等が説示された事例
(知的財産高決平19・7・23)
▽被告が原告の取引先に被告の特許権を侵害している旨告知した行為が、不正競争防止法二条一項一四号の「虚偽の事実」に該当しないとして、差止請求が棄却された事例
(東京地判平19・12・20)
▽株式を購入した者が、発行会社の有価証券報告書の虚偽記載の発覚により株価が暴落したとして発行会社に求めた不法行為に基づく損害賠償請求が認容された事例
(東京地判平19・11・26)
▽ファーストフード店の店長について、労働基準法四一条二号の管理監督者には該当しないと判断された事例
(東京地判平20・1・28)
◎家庭裁判所から選任された未成年後見人が未成年被後見人所有の財物を横領した場合と刑
法二四四条一項の準用の有無(最一決平20・2・18)