判例時報 No.1963
平成19年6月11日 号 定価:円
(本体価格:円+10%税)
◆記事◆ 東京地方裁判所医療集中部における鑑定の実情とその検証(上)……東京地方裁判所医療訴訟対策委員会 現代型取引をめぐる裁判例(186)……升田純 最高裁判例要旨(平成一九年三月分) &e […]
◆記事◆ 東京地方裁判所医療集中部における鑑定の実情とその検証(上)……東京地方裁判所医療訴訟対策委員会 現代型取引をめぐる裁判例(186)……升田純 最高裁判例要旨(平成一九年三月分) &e […]
◆記事◆
東京地方裁判所医療集中部における鑑定の実情とその検証(上)……東京地方裁判所医療訴訟対策委員会
現代型取引をめぐる裁判例(186)……升田純
最高裁判例要旨(平成一九年三月分)
◆判例特報◆
一 中学三年生の生徒の自殺につき、同級生らによるいじめが原因であると認定された事例
二 いじめを阻止しなかったことにつき、中学校教員らの安全配慮義務違反が認められた事例
三 安全配慮義務違反と生徒の自殺との間に相当因果関係が認められなかった事例
――鹿沼いじめ自殺訴訟控訴審判決(東京高判平19・3・28)
◆判決録◆
◎国税の法定納期限等以前に将来発生すべき債権を目的として譲渡担保契約が締結され第三者に対する対抗要件が具備されていた場合における国税徴収法二四条六項の適用
(最一判平19・2・15)
○キリスト教の「聖歌」に関する書籍の発行が他の書籍の著作権を侵害するとして、販売店にその制作・販売に関与しないよう申し入れたことにつき、右行為は独占禁止法一九条に違反しないとしてその行為の差止請求が棄却され、名誉穀損の不法行為も成立しないとして損害賠償請求も棄却された事例
(東京高判平18・5・10)
○不動産の特定贈与を受けた者は、包括遺贈により当該不動産を取得した者に対しても登記をしなければ所有権(持分権)を対抗することができない
(大阪高判平18・8・29)
▽私道(いわゆる二項道路)の所有者からの近隣土地所有者等に対する通行権不存在確認・通行禁止請求が棄却された事例
(東京地判判平18・2・28)
▽室内から隅田川花火大会の花火を鑑賞できるマンション居室を販売した分譲業者が、販売後にその眺望を遮るマンションを建築した場合につき、室内からの花火の観望を妨げないよう配慮すべき信義則上の義務に違反したとして、購入者らに対する慰謝料等の支払が命じられた事例
(東京地判平18・12・8)
▽年金投資につき投資顧問会社が約定の資産構成割合に反して投資した点に債務不履行があるが、委任者の主張する利益が失なわれたと認め難いとして、委任者からの債務不履行に基づく損害賠償請求が棄却された事例
(大阪地判平18・7・12)
▽災害復旧工事中の作業員が土石流の発生により死亡した事故について、工事発注者としての国及び県、工事請負業者の損害賠償責任が認められなかった事例
(長野地松本支判平18・5・10)
▽県住宅供給公社の経理担当職員が巨額の預金を横領した事件につき、公社が公社の元役員らに対して求めた善管注意義務違反による損害賠償請求の一部が認容された事例
(青森地判平18・2・28)
▽バーバリーバッグの並行輸入の抗弁が排斥された事例(東京地判平18・12・26)
▽一 一般労働組合Ⅹが、航空会社Yに対し、整備士の組合員が雇止めを通告されたこと等に関して団体交渉を申し入れたにもかかわらず、Yがこれに応じなかったことがXの団結権、団体交渉権を侵害する不法行為に当たるとして損害賠償請求が認められた事例(甲事件)
二 XがYによる右雇止め及び団交拒否等を批判してその本社前で行ったビラ配布等の宣伝行動等について、Yの信用等を穀損する行為であるが、労働組合の活動として相当性が認められるとして、不法行為責任が否定された事例(乙事件)
(東京地判平19・3・16)
◎一 建造物に取り付けられた物が建造物損壊罪の客体に当たるか否かの判断基準
二 住居の玄関ドアが建造物損壊罪の客体に当たるとされた事例
(最一決平19・3・20)