判例時報 No.0438
昭和41年4月1日 号 定価:円
(本体価格:円+10%税)
◆判例特報◆ ①一、東京都公安条例五条は憲法三一条に違反しない ニ、刑の廃止に該らないとした一事例 ー蒲田事件上告審判決(最一判昭41・3・3) ②刑罰法令不遡及の原則、罪刑法定主義、不告不理の原則に違反するものではない […]
◆判例特報◆ ①一、東京都公安条例五条は憲法三一条に違反しない ニ、刑の廃止に該らないとした一事例 ー蒲田事件上告審判決(最一判昭41・3・3) ②刑罰法令不遡及の原則、罪刑法定主義、不告不理の原則に違反するものではない […]
◆判例特報◆
①一、東京都公安条例五条は憲法三一条に違反しない
ニ、刑の廃止に該らないとした一事例
ー蒲田事件上告審判決(最一判昭41・3・3)
②刑罰法令不遡及の原則、罪刑法定主義、不告不理の原則に違反するものではないと認められた事例 補助金適正化法一一九条一項と刑法二四六条一項との関係(最一決昭41・2・3)
③法人税法において法人の行為計算を否認できる基準いわゆる株主相互金融における株主優待金を法人税法上損金に当たると解した事例(東京地判昭40・12・15)
④一、債務者に意思表示をなすべきことを命ずる仮処分の許否
二、私立大学の学生規定中の授業料滞納除籍者の復学に関する規定の適用と裁判所の審査権(大阪地判昭40・ 10・22)
◆判決録◆
▽地方公共団体が公営住宅につき公営住宅法二一条の二に基づぎ割増賃料を徴収する旨定めた処分は抗告訴訟の対象となるか(金沢地判昭40・11・12)
◎人事訴訟における自白の効果(最二判41・1・71)
◎一、登記の欠訣を主張するにつきいわゆる背信的悪意者とはいえないとされた事例
二、不動産の賃借人が賃貸人から該不動産を譲り受けた後に第三者がこれを二重に譲り受けて先に所有権移転登記をした場合と民法五二〇条の規定の適用関係
三、民法七U五条の適用がないとされた事例(最三判昭 40・ 12・ 21)
〇請求権の譲渡後譲渡人に対し請求異議訴訟を提起したのち承継執行文の付与を受けた者の訴訟引受(東京高決昭40・10・11)
〇一、一方的にされた婚姻の届出が前後の事情から追認されたものと認められた例
二、右の場合婚姻は届出の時に遡って効力を生ずる(札幌高判昭40・11・13)
▽運転者である子が車外に出ている間に同乗中の友人が運転して起した事故につき車輔主である親は運行供用者責任を負うか(東京地判昭40・12・20)
▽仮処分後の登記として抹消された所有権取得登記の対抗力(東京地判昭40・2・23)
▽一、家の賃貸借で契約上の給付と直接関係ない不信行為は契約の解除原囚となるか(消極)
二、賃貸人たる合名会社が社員の親族を居住させる必要があることを自己使用の必要性に準ずるものとして正当事由の判断に当って料酌した事例(長野地判昭40・11・2)
◎昭和二五年法律一六七号による改正前の商法二四五条一項一号にいう「営業ノ全部又ハー部ノ譲渡」 の意義(最大判昭41・2・23)
▽甲会社の代表取締役が同会社を代表し、自己が代表取締役を兼ねている乙会社の債務につき保証した場合と、甲会社の取締役会の承認の要否(大阪高判昭40・10・19)
▽一、休職処分および復職に関する協約の解釈例
二、懲戒事由たる二重就職に当らないと認められた例
三、会杜の規律秩序素乱に当るが懲戒解雇を過重であって無効とした例(浦和地判昭40・12・16)
◎刑法二六条三号による執行猶予の取消ができないとされた事例(最三決昭41・1・28)
〇身代り犯人に対する有罪確定裁判の存在は真犯人に対する起訴および身代り犯人に対する犯人隠避罪の起訴の障害となるか(東京高判昭40・7・8)
〇土地管轄のない裁判所に対する刑訴法一九条一項の移送と即時抗告(大阪高決昭40・12・11)