判 例 特 報

①性格の不一致と婚姻を継続し難い事由（最二判昭38・6・7)

②労災保険金の受給権者が加害者と示談した場合の政府の求償権の限度（最三判昭38・6・4)

③一、国家公務員法九八条五項、 一一〇条一項一七号の合憲性

二、国家公務員法一一〇条一項一七号にいわゆる「あおり」又は「企て」の 意義

―全農林職場大会事件第一審判決（東京地判昭38・4・19)

判 決 録

民 事

◎建物賃貸借契約の合意解除を転借人に対抗できるとされた事例（最二判昭38・4・12)

◎移転料の提供により借家法一条ノ二にいわゆる正当の事由を具備したと認め引換給付の判決をしても違法ではないとされた事例（最二判昭38・3・1)

〇一、不動産につき税務署における分割更正手続をし、かつ登記手続をすべき債務につき、債務者が右分割更正手統未済のまま登記所に赴いても、民法四九三条の現実の提供とはならない

二、不動産の売買契約につき未履行のまま八年余を経過した事案において事情変更による解除を認めなかった事例（大阪高判昭38・1・17)

▽根抵当権を設定して代物弁済の予約を結んだ場合における予約完結権行使の条件（東京地判昭38・2・13)

▽立退料等の提供によっても正当事由を補完するに足りないとされた事例（東京地判昭38・5・7)

▽一、妻以外の女との内縁関係の成否

二、妻その他の相続人がある場合と内縁の妻の賃借居住権（大阪地判昭38・3・30)

▽電話加入権の譲渡承認請求と詐害行為の成否（山口地判38・4・17)

商 事

▽清算結了の登記ずみの会社に対する訴の扱い（東京地判昭38・5・18)

刑 事

〇偽造運転免許証携帯の運転と偽造公文書行使罪との関係（東京高判昭38・5・8)

▽牽連犯の手段たる行為と結果たる行為の中間に確定裁判がある場合の罪数

（東京地判昭38・6・4)

〇起訴後一〇年間の事件の放置と公訴棄却理由（東京高判昭38・6・24)