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判例時報 No.2240
             平成27年1月21日 号 定価:845円 (本体価格:768円+10%税)

■判決録
<行政> 2件
<民事> 7件
<知的財産権> 1件
<刑事> 1件


◆記 事◆

居住福祉法学と福島原発被災者問題(下)
 ――特に自主避難者の居住福祉に焦点を当てて……吉田邦彦
現代型取引をめぐる裁判例 (364)……升田 純

◆判決録細目◆

行 政

○被相続人が締結した変額個人年金保険契約について、死亡給付金請求権の受取人とされた相続人が相続開始後で、死亡給付金請求権の履行期までに年金の種類及び支払期間を補充する指定をした場合における相続税法(平成二二年法律第六号による改正前のもの)二四条一項の適用の可否

(東京高判平26・9・24)

▽入国管理局長が出入国管理及び難民認定法四九条一項に基づく異議の申出は理由がない旨の裁決をするに当たり、ボリビア人である母及び本邦で出生した幼年の子らに特別に在留を許可すべき事情があるとはいえないと判断したことにつき、裁量権の範囲を逸脱した違法があるとされた事例

(東京地判平26・5・30)

民 事

◎日本放送協会の放送の受信についての契約に基づく受信料債権の消滅時効期間

(最二判平26・9・5)

○マルチ型ファンド取引に関し、下位代理店となって第三者に出資を勧誘した者について、信義則上の注意義務違反が認められた事例

(東京高判平26・7・11)

○一 土地開発公社の理事長らによる資金提供要請がその職務行為に属さないことを知らなかったことにつき資金の提供者に重大な過失があったとされた事例
二 土地開発公社の債務を町も保証する趣旨の町長の言明がその職務行為に属さないことを知らなかったことにつき資金の提供者に重大な過失があったとされた事例

(大阪高判平26・3・28)

○仕組債の取引において証券会社の説明義務違反が認められなかった事例

(大阪高判平25・12・26)

▽顧客が証券会社の従業員から勧誘され、外国証券である期限前償還条項付、デジタルクーポン型の他社株転換条項付社債(EB債)を購入し、損失を被った場合について、説明義務違反による証券会社の不法行為が認められた事例

(東京地判平26・5・16)

▽一 大学による学生募集の際に説明、宣伝された教育内容の一部が、変更され又は実施されなくなったことが、学生に対する債務不履行に当たらないとされた事例
二 右記教育内容の一部変更又は不実施が、学生の期待、信頼を損なう違法なものとはいえず、不法行為を構成しないとされた事例

(大阪地判平26・3・24)

▽刑事裁判における裁判員制度の裁判員に選任され、その職務により急性ストレス障害を発症した者が、裁判員法は違憲であるなどと主張して国に対して求めた国家賠償が棄却された事例

(福島地判平26・9・30)

知的財産権

▽一 原告が輸入・販売していたノンアルコールビール飲料と同じ飲料製品を輸入し、側面表示部分にシール貼付のうえ販売した行為について、並行輸入として許容されるとの抗弁を認めず、商標権侵害が認められた事例
二 損害として、商標法三八条二項による算定において、三〇%減額した金額と認定された事例

(大阪地判平26・3・27)

刑 事

◎国から占用許可を得て市が公園の一部として開放し維持管理していた人工砂浜での埋没事故について、同砂浜を含む海岸の工事、管理に関する事務を担当していた国土交通省職員に同砂浜に関する安全措置を講ずべき業務上の注意義務があったとされた事例――明石砂浜陥没死事件第二次上告審決定

(最一決平26・7・22)


◆最高裁判例要旨(平成二六年一〇月分)

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