判例時報 No.2241
平成27年2月1日 号 定価:1466円
(本体価格:1333円+10%税)
<最新判例批評>
勢一智子 佐藤英明 根本晋一 中野俊一郎
■判決録
<行政> 2件
<民事> 6件
<知的財産権> 1件
<商事> 1件
<最新判例批評>
勢一智子 佐藤英明 根本晋一 中野俊一郎
■判決録
<行政> 2件
<民事> 6件
<知的財産権> 1件
<商事> 1件
◆判例特報◆
◆判決録細目
◎公職選挙法二〇四条の選挙無効訴訟において選挙人が同法二〇五条一項所定の選挙無効の原因として同法九条一項並びに一一条一項二号及び三号の規定の違憲を主張することの可否
○一 一般乗用旅客自動車運送事業者が、地方運輸局長の定めた乗務距離の最高限度を超えたことを理由とする自動車使用停止等の処分の差止めを求める訴えが適法であるとされた事例
二 一般乗用旅客自動車運送事業者が、地方運輸局長の定めた乗務距離の最高限度を超えて運転者を事業用自動車に乗務させることができる地位の確認を求める公法上の法律関係に関する確認の訴えについて確認の利益があるとされた事例
三 地方運輸局長がした旅客自動車運送事業運輸規則二二条一項の地域の指定が、規制の必要性を欠き、裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものとして違法であるとされた事例
◎元利均等分割返済方式によって返済する旨の約定で金銭消費貸借契約が締結された場合において、借主から約定の毎月の返済額を超過する額の支払がされたときの充当関係(①・②事件)
〇拘置所に収容中の死刑確定者と弁護士との再審請求準備及び打合せのための面会について、死刑確定者が秘密面会を求める意向を有している場合における、これを許さない刑事施設の長の措置が、国家賠償法上違法であるとされた事例
〇週刊誌に元暴力団員等と記載した記事について、記事が真実と信じるにつき相当の理由があったなどとして不法行為の成立が否定された事例
〇指名競争入札における指名回避が違法であるとして建設業者に国家賠償を支払った町が、元町長及び元副町長(元助役)に対して損害賠償を請求した事案において元町長に対する請求を認容したが、元副町長に対する請求が棄却された事例
▽会社の従業員が上司の注意指導に関する言動によりうつ病に罹患する等したことにつき、注意指導の限度を超える等の上司の不法行為責任、会社の使用者責任が肯定された事例
▽階層的に組織されている暴力団の下部組織の構成員らがした恐喝行為及び被害者が弁護士を選任した後の和解強要行為について、上位組織の長の使用者責任、共同不法行為責任が認められた事例
▽急病センターの医師らが診察した患者が、大動脈解離により死亡した事故につき、検査義務違反があっても、結果との間に因果関係が認められないとして、病院及び医師に対する損害賠償請求が棄却された事例
▽一一歳の小学生の自転車による事故につき、同小学生の責任が否定され、親権者の責任が肯定された事例
○特許権の存続期間延長登録出願に関し、本件処分によって禁止が解除された本件医薬品の製造販売等の行為は先行処分により既に解除されていたとして、同出願に係る拒絶査定不服審判請求に対して請求不成立とした審決の判断が維持された事例
○公益財団法人日本アイスホッケー連盟の理事、監事選任決議が、役員推薦委員会の推薦を受けていなくても有効とされた事例
◆最高裁判例要旨(平成二六年一一月分)
六 一般廃棄物収集運搬業又は一般廃棄物処分業の許可処分又は許可更新処分の取消訴訟と当該処分の対象とされた区域につき既にその許可又は許可の更新を受けている者の原告適格
七 更生計画で解散が定められた更生会社について過去に課税された制限超過利息等の返還債務が確定したことにより生じた損失を前期損益修正の方法で処理すべきとされた事例
八 補助人工心臓エヴァハートの植込み手術につき、プロトコル(治験実施計画書)の適応除外基準に違反してなされた事実を認定し、その違反は民事法上も違法と評価されるとして、不法行為に基づく損害賠償請求を一部認容した事例
九 差止命令の国際裁判管轄と民訴法一一八条一号