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判例時報 No.0359
             昭和39年2月1日 号 定価:円 (本体価格:円+10%税)

判 例 特 報 ①一、官庁の秘密文書に取材した出版による免職処分が相当と認められた例 二、国家公務員の秘密保持を命ずる規定は憲法二一条に違反しない ―「不正者の天国」出版免職処分事件第一審判決(東京地判昭38・12・20 […]


判 例 特 報

①一、官庁の秘密文書に取材した出版による免職処分が相当と認められた例

二、国家公務員の秘密保持を命ずる規定は憲法二一条に違反しない

―「不正者の天国」出版免職処分事件第一審判決(東京地判昭38・12・20)

②砂川事件再上告審決定(最二決昭38・12・25)

③尊属殺人罪の成立が否定された事例(最三判昭38・12・24)

判 決 録

行 政

▽法人の所得金額の推計を合理的でないとした例(大阪地判昭38・11・12)

民 事

◎土地賃借人が借地に隣接する賃貸人所有地に越境建築をしたことが借地自体の用方違反になるとされた事例(最一判昭38・11・14)

○一、過失相殺については子の監督者の過失は子の過失と同一視される

二、幼旧やの死による得ぺかりし利益の算定に親の生存年数は考慮すべきでない

(東京高判昭38・12・11)

〇なれあい訴訟の判決の執行は請求異議の理由となり得る(東京高判昭38・11・27)

〇未登記不動産の売買が解除されたのち買主であった者が不法に自己名義に取得登記をして他人に譲渡した場合の効果(大阪高判昭38・6・13)

〇過失により賃貸権限があるものと信じて他人の不動産を賃貸した者は賃借人に対し賃料を請求することができない(大阪高判昭38・9・19)

〇土地の短期賃借人が士地所有者の所有建物を抵当権の実行により競落した場合と法定地上権(札幌高決昭38・12・2)

▽現状不変更を条件とする債務者使用許可の仮処分といわゆる点検排除の適否

(東京地決昭38・11・29)

▽ブロック建築の建物は堅固な建物か(浦和地判昭38・12・9)

▽第三者異議の訴の提起が権利の濫用にあたるとして被告の支払った弁護士費用の賠償を命じた事例(高知地判昭38・11・13)

商 事

▽代表取締役が取締役会の決議に基づかずに発した株主総会の招集撤回通知の効力(東京地判昭38・12・5)

労 働

〇一、臨時工と試用工との区別

二、臨時工でも本工への合理的期待性があるときの解雇は期間満了だけではたりない(大阪高判昭38・10・23)

刑 事

◎起訴後一〇年間の事件の放置と憲法三七条の迅速な裁判(最二判昭38・12・27)

◎さけ・ます流網漁業等取締規則二九条二項但書(犯人所持物件没収不能による追徴規定)の効力(最三判昭38・12・24)

◎刑法二五七条一項の法意(最二決昭38・11・8)

〇故意と違法性の認識との関係(東京高判昭38・12・11)

〇安全運転義務違反の判示方法(大阪高判昭38・10・3)

▽組合活動としての建造物に対するビラ貼りの適否(名古屋地判昭昭38・9・28)

▽出入国管理令違反(密出国)の訴因に対し、犯意もしくは期待可能性を欠くとして無罪を言い渡した事例

―旭洋丸事件第一審判決(松江地浜田支判昭38・12・11)

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