判 例 特 報

①証人尋問技術の批評と名誉段損（東京地判昭36・9・21)

②一、工場の所有者は所有権に基づき妨害の排除と予防を求めることができる

二、ロックアウトは労働者に対する作業供給停止の通告でたりる

三、ロックアウト中でも使用者は他の労働者を使用して操業する自由がある

四、工場主は従業員の立入を実力で阻止するのを忍受する義務はない

五、組合が大きく分裂したときは、ユニオンショップやスキャップ禁止協定は新組合員には及ばない

――目黒製作所烏山工場立入禁止仮処分事件抗告審決定（東京高決昭36・ 7・ 14)

判 決 録

民 事

〇店舗の賃借権の譲渡契約及びこれに基づく引渡行為と破産法上の否認権の行使（東京高判昭36・6・30）

▽仮処分取消の特別事情と公共の利害（東京地判昭36・7・10）

▽和解無効確認の訴と和解の無効を理由とする請求異議の訴の関係（東京地判昭36・7・7)

▽替費地処分により土地区画整理組合の取得すべき替費地の処分の法律関係（大阪地判昭36・6・28)

▽居住の平安侵害と慰籍料請求権―夜中に自動車が住居に突っ込んだ事件（秋田地判昭36・9・11)

商 事

◎組合の代表者名義で振出された約束手形に対する組合員の責任の有無（最二判昭36・7・31)

▽著名な総会屋に対する株式譲渡も有効である（東京簡判昭36・8・25)

刑 事

〇組合の規約の定める貸付限度を超過する貸付は農業協同組合法九九条一項にいう組合の事業の範囲外における貸付にあたるか（名古屋高判昭36・5・16)