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判例時報 No.2126
             平成23年11月21日 号 定価:838円 (本体価格:762円+10%税)

 


◆ 記事◆

民事訴訟法上のい-つかの論点について(下)……西 理

現代型取引をめぐる裁判例(290)……升田純

海外刑法だより(318)
国際汚職の構造(1)……森下忠

◆最高裁判例要旨(平成二三年七月分)

◆判決録細目◆

行 政

▽アメリカ合衆国デラウエア州法に基づくリミテッド・パートナーシップ(LPS)が、我が国の租税法上の法人に該当するとされた事例(大阪地判2・12・17)

民 事

○売買されたマンションが前入居者によって相当長期間にわたり性風俗特殊営業に使用されていたことは、民法五七〇条にいう瑕疵に当たるとされた事例(福岡高判23・3・8)

▽一 元一級建築士による分譲マンションの構造計算書の偽装について不法行為責任が認められた事例

二 構造計算書の偽装された分譲マンションの設計業務の委託を受けた設計事務所の代表者である元一級建築士がその偽装を看過したことにつき、不法行為責任及び平成一七年法律第八七号による改正前の商法二六六条の三第一項による責任が認められなかった事例

三 構造計算書の偽装された分譲マンションの建築確認を実施した指定確認検査機関の確認検査員がその偽装を看過したことにつき、過失があるということはできないとされ、その分譲マンションについて建築確認をする権限を有する建築主事が置かれた地方公共団体の国家賠償責任が認められなかった事例(東京地判23・3・30)

▽夜間自転車を運転し市道を走行中の大学生が、遊歩道に下る階段に気付かず転落し、用水路で溺死した事故につき、市及び県に対し、市道、階段、遊歩道、周永路等の諸施設の設置・管理に塀庇があるとして、国家賠償責任が認められた事例(岡山地判23・7・19)

▽結石を除去する外科的手術において除去に失敗したことについて、担当医師には手技の実施上の過失があったとして、病院側の損害賠償責任が認められた事例(那覇地判23・6・21)

知的財産権

○液晶用スペーサー及び液晶周スペーサーの製造方法の発明において、当該発明は、刊行物に記載された引用発明の構成から特定の構成に限定したもので、それに基づいて生じる格別の作用効果を奏するものということができず、引用発明とは異なる発明として区別できるものではないとして、新規性が否定された事例(知的財産高判23・7・7)

〇テレビ番組のオープニングテーマ用の楽曲の作曲者らによる、同楽曲を使用した放送会社の承継会社に対する、同人らの許諾を得ずに同楽曲を使用したという主張に基づく不当利得返還請求が認められなかった事例(知的財産高判23・8・9)

労 働

○高年齢者等の雇用の安定等に関する法律九条一項は私法的効力、強行性を有するものではないとされた事例(東京高判22・12・22)

刑 事

◎一 道路整備特別措置法五八条、二四条三項は実質的には高速道路株式会社に定めを委任していないなどとして、同条項に関する憲法三一条、四一条、七三条六号違反の主張が排斥された事例(①事件)
二 道路整備特別措置法五八条、二四条三項は実質的には高速道路株式会社に定めを委任していないなどとして、同条項に関する憲法三一条、七三条六号違反の主張が排斥された事例(②事件)(①最一決22・9・27、②最二決22・9・27)

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