判例時報 No.2153(別冊・総索引付)
平成24年8月21日 号 定価:1466円
(本体価格:1333円+10%税)
■判決録
<民事> 5件
<知的財産権> 2件
<商事> 1件
<刑事> 2件
■判決録
<民事> 5件
<知的財産権> 2件
<商事> 1件
<刑事> 2件
◆記 事◆
◆判決録細目◆
○不作為を目的とする債務の間接強制の決定において、債務者がその不作為義務に違反するおそれがあるとされた事例
▽介護老人保健施設に入所中の高齢者が転倒、骨折した事故につき、入所利用契約上の転倒回避義務違反の債務不履行が認められた事例
▽サブリース業者を借主とする建物の賃貸借契約の更新拒絶につき正当事由が否定された事例
▽悩み相談において寺院関係者より霊感説明を受け畏怖した被害者に、長期にわたり浄霊等の儀式を勧め、多額の出費をさせたことを違法として、寺院関係者の共同不法行為責任及び寺院の使用者責任が認められた事例
▽スポーツ施設からの騒音により精神的苦痛を被ったとする付近住民の施設経営者に対する右施設の使用禁止及び損害賠償の請求がいずれも棄却された事例
○審決が、新たな拒絶理由通知をして原告に意見書を提出する機会を与えるべきであったにもかかわらず、同手続を怠った瑕疵があるとして、審決が取り消された事例
▽テレビ放送を有料でインターネット配信する事業が、放送事業者の有する著作隣接権(送信可能化権及び複製権)を侵害するものとされた事例
▽一 工場等の用に供するための重要な不動産を購入した後に工場の稼働を断念せざるを得ないほどの騒音規制(関係当事者間の合意に基づくもの)が発覚した事案において、当該不動産の購入に先立つ調査及び当該騒音規制が発覚した後の対応について、取締役としての善管注意義務違反があるとはいえないとされた事例
二 実質的債務超過であった経営統合の相手方会社に対する財務状況等のデューデリジェンスを実施したものの、経営統合が実現しなかった事案において、デューデリジェンスを実施したことについて、相手方会社の元役員であった代表取締役につき、取締役としての善管注意義務違反があるとはいえないとされた事例
三 元代表取締役の経営状況等に関して、会社が決算短信等において記載した事実の摘示及び意見ないし論評の表明について、名誉毀損による不法行為の成立が否定された事例
四 元代表取締役の経営状況等に関して、現在の代表取締役の発言を引用する形式で記載された新聞記事について、現在の代表取締役の取材における発言と当該記事による名誉毀損との間に相当因果関係を認めることができないとされた事例
五 元代表取締役の経営状況等に関する現在の代表取締役が自著においてした事実の摘示及び意見ないし論評の表明の一部について、名誉毀損による不法行為の成立が認められた事例
◎殺人一件、被害者に重傷を負わせた殺人未遂二件等の事案につき、無期懲役の量刑が維持された事例――愛知の立て籠もり発砲事件上告審決定
◎現住建造物等放火被告事件につき、訴因変更手続を経ることなく訴因と異なる放火方法を認定したことが違法とされた事例