▽一　障害者自立支援法二九条一項に基づく支払決定が行政処分に該当しないとされた事例
二　入院中の介護が「重度訪問介護」に該当しないとされた事例

◎一　監護親に対し非監護親が子と面会交流をすることを許さなければならないと命ずる審判に基づき間接強制決定をすることができる場合
二　監護親に対し非監護親が子と面会交流をすることを許さなければならないと命ずる審判に基づき間接強制決定をすることができるとされた事例

◎一　監護親に対し非監護親が子と面会交流をすることを許さなければならないと命ずる審判に基づき間接強制決定をすることができないとされた事例（①事件）
二　非監護親と子が面会交流をすることを定める調停調書に基づき間接強制決定をすることができないとされた事例（②事件）

〇自動車が路面の凍結によりスリップしてガードレールに衝突した事故について、道路の設置又は管理の瑕疵が否定された事例

▽一　自賠法三条の運行供用者責任には、民法七一三条は適用されないとされた事例
二　低血糖状態の事故について、民法七一三条ただし書の過失が認められた事例

▽社内暴力の被害者が加害者及び使用者に対して損害賠償を求めた訴訟において連帯支払を命じる判決が確定し使用者が被害者に全額を支払ったとして、使用者が被害者に代位して加害者に対し右損害賠償金全額の支払を求める承継執行文の付与の申立てが認容された事例

▽石綿（アスベスト）工場の周辺住民二名が中皮腫に罹患したことについて、一名につき工場から飛散した石綿粉じんにばく露したことにより中皮腫に罹患したとの因果関係が認められて会社の大気汚染防止法に基づく損害賠償責任が肯定され、他の一名につき因果関係が認められず、また、国の国家賠償責任が否定された事例――尼崎石綿（アスベスト）工場周辺住民による損害賠償及び国家賠償請求訴訟第一審判決

▽アスベスト被害に基づく勤務先の会社に対する損害賠償請求に関し、同会社に対し、勤務先の工場に就労していた従業員の健康診断記録等の提出が命じられた事例

○商標法五一条一項にいう混同を生ずるおそれの有無については、商標権者が使用する商標と引用する他人の商標との類似性の程度、当該他人の商標の周知著名性及び独創性の有無、程度、商標権者が使用する商品等と当該他人の業務に係る商品等との間の性質、用途又は目的における関連性の程度並びに商品等の取引者及び需要者の共通性その他取引の実情等に照らし、当該商品等の取引者及び需要者において普通に払われる注意力を基準として、総合的に判断されるべきものである

▽一　家政婦紹介所の紹介により介護施設で勤務していた家政婦と当該家政婦紹介所との間に、当該家政婦紹介所が当該家政婦を介護施設の指揮命令下に置き、当該介護施設のために労働させることを内容とする労働契約が成立するとされた事例
二　介護施設に住み込み、当該施設の入居者の介護に従事する家政婦の労働時間が一日当たり二〇時間と認定された事例

○犯行の動機、態様等から、窃盗を反復累行する習癖が発現しているとみることはできないとして、常習累犯窃盗罪の成立を認めた原判決が破棄された事例