判例時報 No.2210
平成26年3月21日 号 定価:838円
(本体価格:762円+10%税)
■判決録
<行政> 2件
<民事> 6件
<知的財産権> 1件
<労働> 1件
<刑事> 1件
■判決録
<行政> 2件
<民事> 6件
<知的財産権> 1件
<労働> 1件
<刑事> 1件
◆記 事◆
◆判例特報◆
性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律三条一項の規定に基づき男性への性別の取扱いの変更の審判を受けた者の妻が婚姻中に懐胎した子と嫡出の推定
◆判決録細目◆
○町議会議員に対する除名処分は違法であるとして取り消された事例
▽公益法人に対する株式の寄附について租税特別措置法(平成二〇年法律第二三号による改正前のもの)四〇条一項後段の規定による譲渡所得の非課税の承認申請を不承認とする国税庁長官の処分が適法であるとされた事例
○一 NHKによるテレビジョン放送受信契約の申込みの意思表示は、形成権の行使として同契約が成立する法律効果を有するものでなく、放送受信機設置者が同契約の締結を拒絶する場合は、その者に対する同契約の締結に応諾する意思表示を命ずる確定判決を得ることによって同契約が成立する
二 放送受信機設置時から遡及して支払義務の発生する受信料について、設置時以降受信規約において受信料の減額の改定がなされた場合は、右確定判決によって受信契約が成立するまでの期間内の各時期に施行されている受信規約の定めている月額によって支払うべきである
○債務整理に係る法律事務を受任した弁護士の委任契約上の説明義務違反が認められるとされ、破棄差し戻された事件において慰謝料等の損害額が認定された事例
▽一 灯油を流すために設置されたフレキシブルメタルホースが破損して灯油が周辺の土地に流出した事故について、同フレキシブルメタルホースには製造物責任法上の欠陥があるとされた事例
二 いわゆる明示的一部請求の訴えの提起により残部についても裁判上の催告としての消滅時効の中断の効力を生じ、請求の拡張申立てにより残部についての消滅時効は確定的に中断したとされた事例
▽米国、英国の法人が日本の株式会社に対して提起した損害賠償請求訴訟について、訴訟費用の担保が命じられた事例
▽コンビニの店舗内で顧客が転倒受傷した事故につき、コンビニの経営者に過失がないとして、顧客のコンビニ経営者に対する損害賠償請求が棄却された事例
▽ゴルフ場でのプレー中、プレーヤーの打球が同組の他のプレーヤーの左目に当たり受傷させた事故について、打撃行為をしたプレーヤーのほか、同伴していたキャディ及びゴルフ場運営会社の共同不法行為責任を認め、かつ過失相殺がされた事例
▽不正の手段により中古車販売業に係る顧客情報を取得するなどしたとして、当該顧客情報に含まれる顧客らとの契約締結、締結勧誘、営業行為等の差止請求、顧客情報を記載した媒体の廃棄請求、及び損害賠償請求が認容された事例
▽事業内製化(余剰人員と外部人材との置き換え)による人件費削減を図るものとしてなされた出向命令につき、事業内製化を目的とするものとは認められず、人事権の濫用として無効であると判断された事例
◎密輸組織が関与する覚せい剤の密輸入事件について、被告人の故意を認めず無罪とした第一審判決に事実誤認があるとした原判決に、刑訴法三八二条の解釈適用の誤りはないとされた事例