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判例時報 No.2428
             2020年2月11日 号 定価:本体価格 773 円+税

死刑制度論のいま──基礎理論と情勢の多角的再考(2)
 死刑制度の存廃をめぐって──議論の質を高めるために……井田 良
 
◎新連載
再審制度の課題に関する多角的考察(1)
 刑事裁判において事実を認定するとは如何なることか
 ──大崎事件第三次再審最高裁決定を契機に考える……石塚章夫
 
■判決録
<民事> 8件
 
◆最高裁判例要旨(2019(令1)年9月分)


◆記 事◆

死刑制度論のいま──基礎理論と情勢の多角的再考(2)
 死刑制度の存廃をめぐって──議論の質を高めるために……井田 良

再審制度の課題に関する多角的考察(1)
 刑事裁判において事実を認定するとは如何なることか
 ──大崎事件第三次再審最高裁決定を契機に考える……石塚章夫

◆判決録細目◆

民 事

○1 所管の政策に反対する内容の請願行為をした民間企業の取締役について、当該請願行為を理由に同民間企業への発注停止を示唆して取締役の自発的辞任に追い込んだ国家公務員の行為が、請願を理由とする差別待遇であって、国家賠償法1条の違法な行為に当たると判断された事例
2 被害者が、国家公務員の違法行為の時点においては加害者が特定の省の本庁又は地方支分部局の職員のうちの誰かであるとの認識はあったが具体的にどの部局のどの役職者かを知る手がかりがなく、その後に弁護士のアドバイスにより行った関係者インタビューの結果特定の部局の幹部が加害者であると確信した場合において、消滅時効の起算点はインタビュー終了時であると判断された事例
(東京高判平31・4・10〈参考原審:東京地判平29・9・15掲載〉)

○大学病院においてクローン病の治療のため回腸結腸吻合部切除術を受けた患者が、手術後腸から出血し、出血性ショックによる低血圧で脳に重篤な障害が残った場合において、出血の可能性を念頭に置いた術後管理をすべき注意義務違反を認め、大学病院及び主治医に対し、損害賠償責任を肯定した事例

(福岡高判平31・4・25〈参考原審:福岡地判平27・6・25掲載〉)

▽国有林の分収育林制度(通称:緑のオーナー制度)に基づき国との間で分収育林契約を締結した者ないしその承継人が、契約書及び管理経営計画所定の主伐の時期に国が主伐を実施しなかったことが債務不履行に当たるとして、解除に基づく原状回復請求として国に対し費用負担金の返還を求めた請求が棄却された事例

(大阪地判令1・5・10)

▽1 医療法人(被告)の矯正歯科において歯科矯正治療を担当した歯科医師が患者(原告)に対して歯列矯正治療期間が1年程度かかると説明したことが、医学的根拠に欠け説明義務違反にあたるとまではいえないとされた事例
2 埋入期間2年半を経過したアンカーインプラント抜去手術中に骨結合したインプラントが破折し、その一部を骨組織内に残留させたことについて、前記担当歯科医師が抜去時期の判断を誤った過誤があるとはいえないとされた事例

(東京地判平31・3・14)

▽再保険の約款として、Follow the settlement(略してFS) 条項、すなわち「この再保険は、元受保険者が行った一切の保険金支払額の決定に従う。但し、保険金支払義務がないことを知りながら行う支払い及び保険金支払義務があることを認めずに行う支払いは除く。」との文言があったにもかかわらず、当該事案が、地震に引き続いて発生した火災及びその結果として発生した損失に対する保険担保は特別に提供されるとの条項(FFEQ条項)に該当し、元受保険者に元受保険金の支払義務があったとの判断を先行させて、元受保険者の再保険者に対する再保険金の請求を認容した事例

(東京地判平31・1・25)

▽自動車保険契約に付された弁護士費用特約に基づく弁護士費用相当額の保険金請求事件において、弁護士に委任した損害賠償請求事件に係る交通事故が労働者災害補償保険法上の通勤災害に該当する場合、当該事故による障害は前記特約の免責条項に定める「労働災害により生じた身体の障害」に該当するとして、免責を認めた事例

(大阪地判令1・5・23)

▽医師らが頭部CT検査報告書の脳腫瘍の疑いとの記載を見落とし、脳腫瘍を放置した過失と、後医で受けた脳腫瘍摘出術後に残存した後遺障害との間の因果関係が認められた事例

(福岡地判令1・6・21)

▽1 米軍に身柄を拘束された者が日本側に引き渡される場合の緊急逮捕等の手続を定めた日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う刑事特別法12条2項は、米軍に現行犯として身柄を拘束された者に適用される限りにおいて、憲法33条に違反しないとした事例
2 海上保安官が、米軍に拘束された者の身柄を直ちに引き受けなかったこと及びその後に日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う刑事特別法12条2項に基づき緊急逮捕したことが、いずれも国家賠償法上違法とされた事例

(那覇地判平31・3・19)

◆最高裁判例要旨(2019(令1)年9月分)

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