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判例時報 No.2399
2019年5月11日 号 定価: 830 円(税込)

少年法適用年齢引下げ問題について
 ―─脳科学の視点から(3)──少年と脳科学……友田明美
 
成年後見制度と意思決定サポートシステム(6)
 高齢社会と医療の確保
 ──成年後見人の医療同意を中心に……平沼直人
 
海外判例研究──第七回──
 大林啓吾 胡 光輝 ダン ローゼン・西口 元
 佐藤拓磨 小池信太郎 緑 大輔
 
国際刑法の窓(19)
 ─―犯罪人引渡しと代理処罰……森下 忠
 
■判決録
<行政> 1件
<民事> 8件
<刑事> 1件
 
◆最高裁判例要旨(2018(平30)年12月分)


◆記 事◆

少年法適用年齢引下げ問題について
 ―─脳科学の視点から(3)──少年と脳科学……友田明美

成年後見制度と意思決定サポートシステム(6)
 高齢社会と医療の確保──成年後見人の医療同意を中心に……平沼直人
海外判例研究──第七回──
・憲法
 犯罪が行われたと信じるに足る相当な理由があれば、当該逮捕が以前に行った表現に対する報復的措置であるという主張をしりぞけることになるか──ロズマン判決
 政府が開設したフェイスブックページはパブリックフォーラムに当たるとし、その批判者をブロックすることは観点差別であって表現の自由を侵害するとした事例──デイビソン判決……大林啓吾
・民法
 害意通謀による契約の無効が認められた事件……胡 光輝
・労働法
 雇用契約に関する紛争については、個々の雇用者ごとに仲裁によって解決する旨の仲裁条項を規定した雇用契約が有効であるとして、「専門職」を理由に残業代を支払わない雇用主を被告として共同訴訟を提起した労働者の訴えを却下した事例……ダン ローゼン・西口 元
・刑法
 性的嫌がらせ罪における「性的な方法で」の判断方法……佐藤拓磨
 ストーカー被害者の自殺と結果帰属……小池信太郎
・刑事訴訟法
 第三者名義で被告人がレンタカーを使用していた事実から直ちに違法捜索を理由とした被告人の証拠排除の申立適格が否定されるわけではないと判断された事例……緑 大輔

国際刑法の窓(19)
 ─―犯罪人引渡しと代理処罰……森下 忠

◆判決録細目◆

行 政

○厚生年金保険の被保険者の死亡に伴い別居中の妻がした遺族厚生年金不支給決定処分取消請求につき、一審が生計同一要件を充たさないとして請求を棄却したのに対し、控訴審において「生計維持関係等の認定基準及び認定の取扱いについて」の生計維持関係等の認定基準の例外条項に該当するとして原判決を取り消し、請求を認めた事例

(福岡高判平29・6・20〈参考原審:福岡地判平28・11・18掲載〉)

民 事

◎保護室に収容されている未決拘禁者との面会の申出が弁護人等からあった場合に、その旨を未決拘禁者に告げないまま、保護室収容を理由に面会を許さない刑事施設の長の措置が、国家賠償法上違法となる場合

(最一判平30・10・25)

○子の常居所地国であるシンガポールにおいて、両親に共同監護権を与えつつも母が子を日本に転居させることを許す条項を設けた離婚判決につき、当該条項の削除を求める裁判手続が係属していた状況で、母が子とともにシンガポールから日本に転居した事案において、国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律二七条三号の「監護の権利」の侵害がないとして、父による子のシンガポールへの返還を命じる申立てを却下した事例

(大阪高決平28・7・7〈参考原審:大阪家決平28・3・31掲載〉)

○債務者の金融機関(第三債務者)に対する全店舗及び全種類の預金債権を対象とする「全店一括順位付け方式」による債権差押命令の申立てにつき、差押債権の特定に欠けるところはないとして、債権者の申立てを却下した原決定を取り消し、執行裁判所に差し戻した事例

(名古屋高金沢支決平30・6・20〈参考原審:富山地決平30・5・16掲載〉)

▽債務者が債権者に対して提起した債務不存在確認の訴えの係属中に、当該債務の履行を求める反訴が一部請求の形で提起された場合は、本訴中残額部分の不存在確認を求める部分は確認の利益が失われないとされた事例

(東京地判平30・1・19)

▽業務委託先の従業員が個人情報を漏えいしたことについて、委託元の個人情報取扱事業者が、業務委託先においてMTPスマートフォンを対象とする書き出し制御システムを採用していなかったこと等を理由とする不法行為責任を負わないとされた事例

(千葉地判平30・6・20)

▽一 公立小学校において、教諭が児童に対して強制わいせつ行為に及んだことについて、教育長は、教諭が前任校で女子生徒に対して性的な行為に及んだことを把握していたことなどからすれば、教諭が児童に対して性的な行為に及ぶおそれがあることを具体的に予見することができたとして、同教育長の過失及び安全配慮義務違反があるとした事例
二 右強制わいせつ行為について、右小学校の校長は、教諭の前任校での性的な行為を知らなかったことなどから、教諭が児童に対して性的な行為に及ぶおそれがあることを具体的に予見することができたとはいえないなどとして、同校長の過失及び安全配慮義務違反があるとはいえないとした事例

(名古屋地岡崎支判平30・6・29)

▽一 破産手続開始申立代理人弁護士らが破産債権者に受任通知を送付する一方で破産裁判所に提出した債権者一覧表に当該破産債権者を記載しなかったことにつき、右申立代理人らは、当該破産債権者に対する信義則上の義務に違反したものとして、当該破産債権者に対する共同不法行為責任を負うとされた事例
二 破産管財人について、破産債権者一覧表に記載されず破産手続において配当を受けられなかった破産債権者に対し、善管注意義務違反及び不法行為に基づく損害賠償責任のいずれも負わないとされた事例

(金沢地判平30・9・13)

▽一 宗教法人が秘仏として管理していた本尊等を撮影した写真の使用・公開・販売等が、宗教的人格権の侵害に当たるとして、損害賠償、撮影した写真の展示・公開及び当該写真を用いた商品等の販売等の差止め及び廃棄の各請求が認められた事例
二 御影に記載された「四国〇番」「〇〇寺」という表示が、「商品等表示」(不正競争防止法二条一項一号、二号)には該当せず、氏名権侵害もないと判断された事例

(徳島地判平30・6・20)

刑 事

○タトゥー(入れ墨)施術行為は、医師法一七条の「医業」の内容である医行為に該当しないとして、無免許医業罪の成立を認めた一審判決を破棄し、無罪とした事例

(大阪高判平30・11・14〈参考原審:大阪地判平29・9・27本誌2384号129頁掲載〉)

◆最高裁判例要旨(2018(平30)年12月分)

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