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判例時報 No.2352
平成30年1月21日 号 定価: 830 円(税込)

岐路に立つ裁判官(11)
 独立した司法が原発訴訟と向き合う②
 裁判官は課題を抱えているがなお期待に値する存在である……井戸謙一
 
刑法判例と実務
 ──第二六回 共同正犯の諸問題(上)──……小林憲太郎
 
法曹実務のための行政法入門(10)
 ―─行政の行為形式論⑥─―行政立法(その二)……高橋 滋
 
現代型取引をめぐる裁判例(426)……升田 純
 
■判決録
<行政> 2件
<民事> 3件
<商事> 1件
<刑事> 1件


◆記 事◆

岐路に立つ裁判官(11)
 独立した司法が原発訴訟と向き合う②
 裁判官は課題を抱えているがなお期待に値する存在である……井戸謙一
刑法判例と実務
 ──第二六回 共同正犯の諸問題(上)──……小林憲太郎
法曹実務のための行政法入門(10)
 ―─行政の行為形式論⑥─―行政立法(その二)……高橋 滋
現代型取引をめぐる裁判例(426)……升田 純

行 政

○一 公立小学校教員の採用処分後、選考試験の成績に不正な加点操作があったとして行われた採用処分の取消処分について、採用処分には瑕疵があり、これを維持することによる公益上の不利益は取消処分による不利益より重大として、取消処分が有効とされた事例(①事件)
二 公立小学校教員の採用処分後、選考試験の成績に不正な加点操作があったとして行われた採用処分の取消処分について、採用処分には瑕疵があるものの、これを取り消すことによる本人の社会的・経済的不利益は大きいことなどから、教員採用処分を取り消すことはできないとして、採用取消処分が取り消された事例(②事件)

(①福岡高判平29・6・5〈参考原審:大分地判平28・1・14掲載〉、②福岡高判平28・9・5〈参考原審:大分地判平27・2・23掲載〉)

▽既存の汚水処理施設を公共管理に移管し、耐用年数が過ぎた後に撤去するという事業に伴う分担金を定めた名張市住宅地汚水処理施設分担金条例の規定は、事業の必要性、受益の重要性及び分担金が合理的に算定されていることを総合すると、地方自治法二二四条に反して違法であるとはいえないとされた事例

(津地判平29・6・22)

民 事

〇一 公正証書遺言につき、遺言者が公証人及び証人に対して遺言内容を具体的に語ることをしなかったもので、口授の要件を備えていなかったとして、無効であるとした事例
二 公正証書遺言の前に作成された自筆証書遺言につき、遺言者が遺言の意思を失っていたとして、無効であるとした事例

(東京高判平27・8・27〈参考原審:東京地判平27・1・16掲載〉)

▽日本拳法部の新人部員である高校生が上級者との対戦形式での練習中に相手選手に倒され、後頭蓋窩急性硬膜下血腫等の負傷による後遺障害を受けたことについて、同部顧問の指導に安全配慮義務違反があるとされた事例

(大阪地判平29・2・15)

▽火災事故に遭ったことを理由とする火災保険契約等に基づく保険金等請求訴訟において、火災事故が保険契約者の故意によるものであるから免責される旨の保険会社等の主張を認めて、請求を棄却した事例

(福島地いわき支判平28・10・27)

商 事

◎会社法一七九条の四第一項一号の通知又は同号及び社債、株式等の振替に関する法律一六一条二項の公告がされた後に会社法一七九条の二第一項二号に規定する売渡株式を譲り受けた者が、同法一七九条の八第一項の売買価格の決定の申立てをすることの可否

(最二決平29・8・30)

刑 事

○一 検察官による被告人の取調状況を録音・録画した記録における供述態度等を理由に被告人の検察官調書の信用性を肯定して強盗の犯意を認定した原判決の判断を否定し、間接事実からの推認によって強盗の犯意を認定した事例
二 殺人行為の中止未遂の認定に際し、そのまま放置すれば犯罪の結果が生じかねない状況を作出した場合には当たらないとされた事例
三 強盗殺人の量刑において二名を殺害していながら無期懲役が選択されるのは死刑を回避する特別な事情がある場合であるという原判決の判断を否定した上、殺害の計画性や態様の悪質さの有無や程度などの要素を考慮し、原判決の判断は、具体的、説得的な根拠を備えて導き出された合理的な判断といえるものであるとして、死刑を選択した原判決の量刑が維持された事例

(名古屋高判平27・10・14〈参考原審:名古屋地判平27・2・20掲載〉)

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