バックナンバー

2293

判例時報 No.2293 ※
平成28年7月1日 号 定価: 1440 円(税込)

<最新判例批評>
  佐々木雅寿 興津征雄 石田 剛 高林 龍
 
刑法判例と実務
 ──第七回 因果関係(下)──…… 小林憲太郎
 
■判決録
<行政> 1件
<民事> 9件
<知的財産権> 1件
<刑事> 1件


◆記 事◆

刑法判例と実務──第六回因果関係(上)──……小林憲太郎

◆判決録細目◆

行 政

○自衛隊情報保全隊のイラク派遣反対活動等の監視のために自衛隊が行った参加者の氏名・職業等の調査はプライバシーの侵害にあたるとして、国の賠償責任が認められた事例

(仙台高判平28・2・2)

民 事

◎一  信用保証協会と金融機関との間で保証契約が締結されて融資が実行された後に主債務者が反社会的勢力であることが判明した場合において、信用保証協会の保証契約の意思表示に要素の錯誤がないとされた事例

二  金融機関による融資の主債務者が反社会的勢力であったときにおける信用保証協会と金融機関との間の信用保証に関する基本契約に定められた保証債務の免責条項にいう「保証契約に違反したとき」に当たる場合
(最三判平28・1・12)

○糖尿病足病変による患者の左第四趾切断手術の処置等について医師に過失はないとして病院側の損害賠償責任が否定された事例
(大阪高判平25・3・14)

▽株主代表訴訟制度あるいは一般社団法人・一般財団法人における理事者の責任追及の訴えの規定を権利能力なき社団に類推適用することを否定した事例
(東京地判平27・12・17)

▽一  訴訟代理人である弁護士が証人尋問において過失により証人を受傷させた行為について不法行為責任が認められた事例

二  訴訟代理人である弁護士が証人尋問において過失により証人を受傷させた行為について依頼者の不法行為責任並びに裁判官及び書記官の行為に係る国家賠償責任が否定された事例
(東京地裁平27・9・16)

▽一  従業員が月平均一〇〇時間を超える時間外労働など過重業務を強いられたことにより精神障害を発病して自殺したとして、会社の安全配慮義務違反に基づく損害賠償責任を認めた事例

二  従業員の精神障害の発病及び自殺につき、業務以外の原因が別に存するものの、業務の過重性との間の条件関係が否定されることはなく、他原因と業務過重性が競合するとして、損害全額について、会社の損害賠償責任を認めた事例
(京都地判平27・9・10)

▽高齢者の誤嚥による死亡に関し介護事業者の損害賠償責任が否定された事例

(大阪地判平27・9・17)

▽インターネット上に「ネットの電話帳」と題し、NTTの電話帳に掲載された個人や法人の氏名または名称、住所、電話番号の検索に対しこれらを表示するウェブサイトを開設している者に対し、サイトに表示される自己の氏名、住所、電話番号の削除と将来における掲載禁止を求めた仮処分が認められた事例
(さいたま地決平28・5・19)

▽注射により黄色ブドウ球菌に感染させ、死亡させたことについて、医師の注意義務違反を否定した事例
(長崎地佐世保支判平27・4・27)

▽被用者が使用者所有の自動車を職務のため運転中に事故を起こし、被害者に賠償金を支払った場合において、被用者の使用者に対する求償を認めた事例
(佐賀地判平27・9・11)

知的財産権

○「マルチデバイスに対応したシステムにおいて用いられる装置、その装置において実行される方法およびプログラム」という名称の本願発明につき、引用発明に周知技術を適用することについては阻害要因があると判断して、容易想到性を否定した事例
(知財高判平27・12・17)

刑 事

○被告人が、妻Bの実子で被告人と養子縁組をしていた当時八歳の被害児童Aに対し、鉄製の鎖を腰部に巻き付け南京錠を掛けてその身体を柱につなぎ、Aの身体の自由を拘束したという逮捕監禁被告事件において、客観的な拘束の状況などを考慮して、Aの承諾の真意性を否定した事例
(大阪高判平27・10・6)

判例評論

三四  西宮市営住宅条例四六条一項柱書き及び同項六号の規定のうち、入居者が暴力団員であることが判明した場合に市営住宅の明渡しを請求することができる旨を定める部分と憲法一四条一項及び二二条一項
(最二判平27・3・27)……佐々木雅寿

三五  目的外に使用された補助金にかかる交付決定を取り消してその返還を求めないことが違法な怠る事実であると主張して提起された住民訴訟において、その取消決定が行われていない時点においても、地方自治法二四二条一項所定の「財産」に属する補助金返還請求権の管理を怠る行為に該当すると解された事例

(仙台高判平27・7・15)……興津 征雄

三六  有料老人ホーム契約における入居金返還等に係る事業者の顛末報告義務と不法行為責任

(横浜地判平26・12・25)……石田 剛

三七  一1  物の発明についての特許に係る特許請求の範囲にその物の製造方法が記載されているいわゆるプロダクト・バイ・プロセス・クレームにおける特許発明の技術的範囲の確定

   2  物の発明についての特許に係る特許請求の範囲にその物の製造方法が記載されているいわゆるプロダクト・バイ・プロセス・クレームと明確性要件(①事件)
  二  物の発明についての特許に係る特許請求の範囲にその物の製造方法が記載されているいわゆるプロダクト・バイ・プロセス・クレームにおける発明の要旨の認定(②事件)
(①・②最二判平27・6・5)……高林 龍

※訂正箇所

●本誌2頁・中段・6行目、本誌67頁・3段・8行目

誤 …東京地判27・11・9
正 …東京地判27・12・17

Copyrightc 株式会社判例時報社 All Rights Reserved.

PAGE TOP