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判例時報 No.2246
             平成27年3月21日 号 定価:845円 (本体価格:768円+10%税)

■判決録
<行政> 1件
<民事> 6件
<知的財産権> 1件
<労働> 1件
<刑事> 1件


◆記 事◆

現代型取引をめぐる裁判例 (368)……升田 純

◆判決録細目◆

行 政

◎一 産業廃棄物処分業及び特別管理産業廃棄物処分業の許可処分及び許可更新処分の取消訴訟及び無効確認訴訟と産業廃棄物の最終処分場の周辺住民の原告適格
二 産業廃棄物の最終処分場の周辺住民が産業廃棄物処分業及び特別管理産業廃棄物処分業の許可処分の無効確認訴訟並びに上記各処分業の許可更新処分の取消訴訟の原告適格を有するとされた事例

(最三判平26・7・29)

民 事

○経営破綻した消費者金融会社の顧客に対する過払金の請求及びその受領行為が違法であるとして、顧客から会社の元代表取締役に対する損害賠償請求が認められるか(消極)

(東京高判平25・2・27)

○未破裂脳動脈瘤の予防手術として血管内治療を受けた患者の脳動脈瘤が穿孔して術中出血が生じ出血性脳梗塞が発症した場合、担当医師に手技上の過失があったとして病院側の不法行為責任が認められた事例

(名古屋高判平25・11・22)

▽ライセンス契約のライセンサーが再生手続開始後、民事再生法四九条一項、ライセンス料の不払いを理由とする債務不履行による解除をした場合について、解除事由の認められない契約の不当破棄であるとし、ライセンサー、その代表取締役のライセンシーに対する不法行為責任等が肯定された事例

(東京地判平26・9・11)

▽美容室でヘアカットを受けた際、耳の一部が切り取られる怪我をした客に対する美容師の不法行為責任、美容室の経営会社の使用者責任が認められた事例

(東京地判平26・10・10)

▽県警察提供の情報に基づく新聞記事により名誉を毀損されたとする損害賠償請求につき、右記事による名誉毀損を認めたものの、県の過失は否定され、新聞社の損害賠償責任については被害者に損害が発生していないとして、棄却された事例

(福岡地小倉支判平26・10・16)

▽市が相続財産法人に属する不動産の差押えを解除しなかったことについて、国税徴収法七九条一項二号の定める無益差押えを理由とする差押解除義務を怠ったとして、国家賠償法一条一項の適用上違法であるとされた事例

(静岡地浜松支判平26・9・8)

知的財産権

○書籍を裁断し電子ファイル化するいわゆる自炊を代行する業者に対して、被控訴人らが著作権を有する作品が印刷された書籍を第三者から委託を受けて電子的方法により複製してはならないとの差止請求及び弁護士費用相当額の支払を認めた原審の判断が維持された事例

(知的財産高判平26・10・22)

労 働

○新幹線運転士が呼気一リットルにつき〇・〇七ミリグラムのアルコールを保有する酒気帯び状態で運転業務に就こうとしたが、乗務点呼時に発覚し乗務不可とされた場合において、使用者が就業規則により平均賃金の一日分の半額を超えない減給処分をしたことは、懲戒権を濫用したものとはいえないとされた事例
(東京高判平25・8・7)

刑 事

○バス車内の痴漢事案について、被害者供述の信用性を認めて有罪とした原判決を破棄し、無罪が言い渡された事例

(東京高判平26・7・15)

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