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判例時報 No.2223
             平成26年8月1日 号 定価:1466円 (本体価格:1333円+10%税)

<最新判例批評>
 倉田 玲 石井 昇 尾島茂樹 神作裕之 辻雄一郎
 
■判決録
<行政> 2件
<民事> 5件
<知的財産権> 2件
<労働> 1件
<刑事> 1件


◆判決録細目◆

行 政

▽会社更生法に基づく更生手続において過払金返還請求権に係る債権が更生債権として確定したことが平成二三年法律第一一四号による改正前の国税通則法二三条一項一号所定の事由に該当するとはいえないとされた事例

(東京地判平25・10・30)

▽横浜市空き缶等及び吸い殻等の散乱の防止等に関する条例(平成七年横浜市条例第四六号)に基づいて市長が指定した喫煙禁止地区で喫煙をした原告に対する過料処分が、当該過料処分をするには、被処分者に当該場所が喫煙禁止地区であることの故意又は過失が必要であり、原告には過失が認められないとして、取り消された事例

(横浜地判平26・1・22)

民 事

○妻、子らによって在宅介護を受けていた高度の認知症の高齢者が徘徊中、鉄道の駅構内で列車に衝突し、鉄道会社に損害を与えた場合において、妻の監督義務者としての責任が肯定された事例

(名古屋高判平26・4・24)

▽治験実施計画書(プロトコル)中の除外基準に違反して手術が実施されたと認められ、当該除外基準の違反は民事法上も違法と評価されるとして、損害賠償が一部認容された事例

(東京地判平26・2・20)

▽知的障害者施設の職員の入所者に対する暴行につき職員の不法行為責任、施設の運営者であるNPO法人の使用者責任を肯定し、介護施設の利用に対する期待の侵害による慰謝料二〇〇万円が認められた事例

(東京地判平26・2・24)

▽東日本大震災における大津波に町立保育所で保育中の園児らが巻き込まれ死亡した事故につき、町側に予見可能性がなかったとして、町の損害賠償責任が否定された事例

(仙台地判平26・3・24)

▽国会議員が所属政党支部に対する寄附について政党等寄附金特別控除制度により所得税控除を受ける一方で、所属政党から自己の後援会に対し寄附を受けることを批判した報道につき違法性がないとして、議員による名誉毀損を理由とする損害賠償請求が棄却された事例

(宮崎地判平26・2・21)

知的財産権

○審決には拒絶査定の理由と異なる拒絶の理由を通知することなく行った手続違背があるとして、審決が取り消された事例

(知的財産高判平25・10・16)

○日航機墜落事故に関して著述された控訴人書籍に、同事故の犠牲者の遺族が著述した被控訴人書籍の複製又は翻案に当たる部分があると判断された事例

(知的財産高判平25・9・30)

労 働

▽外国会社の日本法人の従業員がマスメディアに対してした情報提供等を理由とする懲戒解雇が適法であるとされた事例

(東京地判平24・10・26)

刑 事

◎第一審で開始された勾留につき、被告人の控訴により訴訟記録が控訴裁判所に到達した後に第一審裁判所に対して勾留理由開示の請求をすることの許否(消極)

(最二決平26・1・21)

判例評論

五三 投票価値の平等と司法審査の限界――二〇一二年衆議院議員総選挙定数訴訟大法廷判決

(最大判平25・11・20)……倉田 玲

五四 一 土地の共有持分を有する者が、当該土地は建築基準法四二条一項三号所定の道路(現存道路)に該当しないことの確認を求めた事案につき、確認の利益が認められた事例

 二 当該土地が現存道路に該当すると認めるに足りる証拠はないとして、現存道路に該当しないことの確認請求が認容された事例
(札幌地判25・4・15)……石井 昇

五五 一 一六歳の少年が、風俗営業店(いわゆるキャバクラ)で大人びた態度で平然と飲酒遊興した場合であっても、民法二一条にいう「詐術を用いたとき」に当たらないとして、民法五条二項に基づく取消しが認められ、かつ、その一部については、健全な風俗を阻害するか、または、少年の思慮不足に乗じた暴利行為に該当するとし、未成年者と風俗営業店のキャバクラ接客契約それ自体が公序良俗に反し無効であるとされた事例

 二 一六歳の少年が父親のクレジットカードを窃取した上、これを使用して風俗営業店で飲酒遊興代金を決済した場合、信販会社の父親に対する利用代金の支払請求の一部が権利の濫用ないし信義則違反に当たるとされた事例
 三 一六歳の少年が父親のクレジットカードを窃取した上、これを使用して風俗営業店で飲酒遊興代金を決済し、後にキャバクラ接客契約を取り消した場合、信販会社の未成年者に対する不法行為に基づく損害賠償請求が認められないとされた事例
(京都地判平25・5・23)……尾島茂樹

五六 シンジケートローンにおけるアレンジャーの信義則上の情報提供義務違反に基づく不法行為責任が認められた事例

(最三判平24・11・27)……神作裕之

五七 光市母子殺害事件の死刑囚の顔写真と私信が実名と写真と共に掲載された出版物の差止と損害賠償請求が棄却された事案

(広島高判平25・5・30)……辻雄一郎

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