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判例時報 No.2177
             平成25年4月21日 号 定価:838円 (本体価格:762円+10%税)

■判例特報
 市販薬ネット販売権訴訟上告審判決
  (最二判平25・1・11)
 
■判決録
<民事> 7件
<知的財産権> 2件
<商事> 1件


◆記 事◆

親子の面会交流原則的実施論の課題と展望……梶村太市
民事裁判の基礎理論・事実判断の構造分析(中)――事実認定論とは、どのような考え方か……河村 浩
現代型取引をめぐる裁判例 (324)……升田 純
横浜弁護士会 会長談話

◆判例特報◆

 薬事法施行規則一五条の四第一項一号(同規則一四二条において準用する場合)、一五九条の一四第一項及び二項本文、一五九条の一五第一項一号並びに一五九条の一七第一号及び二号の各規定の法適合性

――市販薬ネット販売権訴訟上告審判決(最二判平25・1・11)

◆判決録細目◆

民 事

◎一 株式会社が、臨時報告書及び有価証券報告書の虚偽記載等の事実の公表をするとともに、同日、再生手続開始の申立てをした場合において、金融商品取引法二一条の二第二項の規定により損害の額を算定するに当たり、同条四項又は五項の規定による減額を否定した原審の判断に違法があるとされた事例(①事件)
二 臨時報告書に虚偽記載等がされている上場株式を取引所市場において取得した投資者が当該虚偽記載等がなければこれを取得しなかった場合における、上記投資者に生じた当該虚偽記載等と相当因果関係のある損害の額(②事件)

(①、②最二判平24・12・21)

○中学三年生が私営プールで逆飛込みをして頸髄損傷の傷害を負った場合に、プールの経営会社の安全配慮義務を否定し、かつ、そのプールが通常備えるべき安全性に欠けるものとはいえないとして民法七一七条に基づく損害賠償請求も棄却された事例

(名古屋高判平24・10・4)

▽破産申立てを受任した弁護士につき財産散逸防止義務違反が肯定された事例

(東京地判平25・2・6)

▽証券会社の証券投資取引が違法な過当取引にあたり、顧客が右取引により損害を被ったとして、証券会社に対し求めた損害賠償請求が認容された事例(過失相殺三割)

(大阪地判平24・9・24)

▽専修学校の入学前に在学契約を解除した場合の納入した授業料等の学費不返還特約は無効として、適格消費者団体の学校法人に対する右特約の意思表示等の差止請求が認容された事例

(名古屋地判平24・12・21)

▽示談当時予測できなかった併合三級の後遺障害が発症したとして追加請求した事案について、示談当時想定された併合五級を超える後遺障害の発症が認められないとして、その請求が棄却された事例

(横浜地判平24・7・27)

知的財産権

○発明の名称を「通気口用フィルター部材」とする発明について、容易想到ではないとして、無効審判請求成立審決が取り消された事例

(知的財産高判平24・9・27)

○「あずきバー」という標準文字からなる商標が指定商品「あずきを加味してなる菓子」に使用された結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至ったものと認められた事例

(知的財産高判平25・1・24)

商 事

▽被保険自動車に薬剤をかけられ塗装が損傷したとして求めた保険金請求につき、右損傷は保険契約者またはその意を通じた者によりなされたものと認められるとして、請求が棄却された事例

(大阪地判平24・11・30)

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