判 例 特 報

①報道機関が昭和二五年七月一八日付マ書簡に基きその従業員を「共産党員又はその支持者」に当るものとして実施した解雇（いわゆるレッド・パージ）の性質

―朝日新聞レッド・パージ事件上告審判決（最一判昭33・6・5)

②警察における自白の任意性に疑があるとして破棄差戻となった事例

―小島事件上告審判決（最二判昭33・6・13)

③非組合員の入場阻止と仮処分の必要性

（大阪地決昭33・6・19)

判 決 録

行 政

▽行政処分の適否判定の基準時―ローマ字印鑑登録拒否事件第一審判決

（東京地判昭33・5・19)

民 事

◎原因債務と支払確保のため交付された小切手の返還義務との同時履行

（最三判昭33・6・3)

◎弁済供託の主張と判断遺脱の違法

（最一判昭33・6・26)

〇家事審判事件における鑑定人に対する忌避申立却下の審判に対する不服申立期問

（東京高決昭33・5・15)

〇無権代理人の競買申出によって競落許可決定が確定したのち、本人の追認によって右瑕疵を補正し得るか

（東京高決昭33・4・26)

○借家法一条一項の引渡のうちには、簡易の引渡をも含むか

（東京高判昭33・4・23)

〇競売手統における利害関係人の代理人たる弁護士の権限の範囲

（大阪高決昭33・3・13)

〇取引上の債務不履行のときは一定金額の無因債務を負担すべき旨の公正証書の執行力

（福岡高決昭33・5・12)

▽買主の代金支払拒絶を理由とする売主の供託請求と契約の解除

（東京地判昭33・5・15)

▽民訴法五一八条二項にいう条件の意義

（横浜地決昭33・5・1)

▽集団行進の学生が警官の制止により橋から落らて負傷した場合の慰謝料―荒神橋国家賠償事件第一審判決

（京都地判33・5・14)

商 事

▽財産引受には純然たる債務引受をふくむ

（東京地判昭33・5・26)

刑 事

▽被告人の供述を内容とする参考人の検察官面前調書の証拠能力

（長野地諏訪支判昭33・5・23）