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判例時報 No.2410
2019年8月11日 号 定価: 830 円(税込)

民法理論のいま――実務への架橋という課題(2)
 使用貸借の明渡請求が権利濫用とされる場合
 に立退料を支払えば権利濫用ではなくなるか……近江幸治
 
■判決録
<行政> 1件
<民事> 6件
<知的財産権> 1件
 
◆最高裁判例要旨(2019(平31)年3月分)


◆記 事◆

民法理論のいま――実務への架橋という課題(2)
 使用貸借の明渡請求が権利濫用とされる場合に立退料を支払えば権利濫用ではなくなるか……近江幸治

◆判決録細目◆

行 政

○一 消費者金融業等を営む会社が、利息制限法所定の制限利率を超える利息及び遅延損害金に係る収益の額を益金の額に算入して確定申告をしていたところ、右会社につき破産手続が開始し、同手続において多額の過払金返環請求権が破産債権者表に記載されることにより確定したことを理由に、破産管財人が破産会社の過年度の決算を遡って減額修正する会計処理をしたことは、法人税法二二条四項所定の公正処理基準に合致し是認されるべきであったから、過年度の確定申告(に係る課税標準等の計算)が国税に関する法律の規定に従っていなかったことにより納付すべき税額が過大であったことになるとして、国税通則法二三条一項一号所定の要件を満たすとされた事例
二 右過払金返還債務が確定判決と同一の効力を有する破産債権者表に記載されることにより、破産会社に生じていた経済的成果が失われたか又はこれと同視すべき状態に至ったと解すべきであり、確定申告に係る課税標準等の計算の基礎となった事実と異なることが確定したというべきであるとし、国税通則法二三条二項一号所定の後発的事由に当たるとされた事例

(大阪高判平30・10・19〈参考原審:大阪地裁平30・1・15掲載〉)

民 事

◎弁護士法二三条の二第二項に基づく照会に対する報告をする義務があることの確認を求める訴えの適否

(最二判平30・12・21)

〇報道機関の報道について名誉毀損による損害賠償責任が否定された事例

(東京高判平30・9・26〈参考原審:東京地判平30・3・16掲載〉)

▽一 韓国籍を有する被相続人の相続において、韓国民法上、相続分の放棄が認められなかった事例
二 無効行為の転換として、相続分の放棄を相続分の譲渡と認めるべきであるとする主張が排斥された事例

(東京地判平28・12・21)

▽偽造した運転免許証を用いて本人になりすました者による印鑑登録の廃止及び印鑑登録の申請を受理し、申請者が本人であることを確認せずに手続を行った市職員に国家賠償法一条一項所定の過失があるとされた事例

(さいたま地判平30・9・28)

▽原告が、被告に対し、本件土地につき贈与を原因とする持分一部ないし全部移転登記の抹消登記手続を求めた事案において、本件訴訟は、原告が本件訴訟を弁護士に委任する旨の委任状を作成した当時、本件訴訟について理解したうえでこれを提起することを判断する能力がなかったと認められるから、本件訴訟は、右弁護士が原告本人から有効な訴訟委任を受けることなく提起した不適法な訴えであるとして訴えを却下し、訴訟費用について弁護士負担を命じた事例

(さいたま地越谷支判平30・7・31)

▽伊方原発三号機につき、巨大噴火に起因する事故による人格権侵害のおそれを根拠として運転差止めを求めた仮処分命令申立事件において、係属中の訴訟の本案判決が確定するまでの間に巨大噴火によって事故が起こるリスクは低く、重大な損害又は急迫の危険には当たらないとして、申立てが却下された事例

(広島地決平30・10・26)

知的財産権

○通常使用権者が、許諾を受けた商標に類似する商標を、許諾を受けた商標の指定商品について使用し、「他人の業務に係る商品と混同を生ずるものをした」として、商標法五三条一項に基づき、当該許諾を受けた商標を取り消した審決が是認された事例

(知財高判平30・9・26)

◆最高裁判例要旨(2019(平31)年3月分)

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