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判例時報 No.2370
平成30年7月21日 号 定価: 830 円(税込)

いじめ自殺訴訟における過失及び因果関係の各要件の内容と判断の枠組み(2)……橋本英史
 
現代型取引をめぐる裁判例(432)……升田 純
 
■書評
 角田美穂子=工藤俊亮編著『ロボットと生きる社会―法はAIとどう付き合う?』
 評者 川濱 昇
 
■判決録
<行政> 2件
<民事> 5件
<商事> 1件
<刑事> 2件
 
◆最高裁判例要旨(平成三〇年四月分)


◆記 事◆

◎特別寄稿

いじめ自殺訴訟における過失及び因果関係の各要件の内容と判断の枠組み(2)
 ――いじめ自殺の周知性の獲得を斟酌した「自殺の予見可能性」の位置付けを中心とし、主に学校側の責任の判断の在り方(予見可能性緩和説の採用)について……橋本英史

現代型取引をめぐる裁判例(432)……升田 純

◆書 評◆

角田美穂子=工藤俊亮編著『ロボットと生きる社会―法はAIとどう付き合う?』
評者……川濱 昇

◆判決録細目◆

行 政

○スキー場の建設によりエゾナキウサギの重要な生息地が破壊されるとして、右建設に伴う国有林野の使用許可処分及び特定の開発行為の許可処分が生物の多様性に関する条約に違反し無効であることの確認を求める訴えが提起された事案において、自然環境保護団体、エゾナキウサギの研究者及びエゾナキウサギの保護活動を目的とする組織の代表者は、いずれも右各処分の無効の確認を求める法律上の利益を有する者とはいえず、原告適格を有しないとした事例

(札幌高判平30・1・17)

▽行政文書の開示を求める民事上又は公法上の請求権を被保全権利とする仮処分命令の申立てが、被保全権利が認められないことを理由に却下された事例

(大阪地決平29・10・2)

民 事

◎第三債務者が差押債務者に対する弁済後に差押債権者に対してした更なる弁済は、差押債務者が破産手続開始の決定を受けた場合、破産法一六二条一項の規定による否認権行使の対象となるか

(最三判平29・12・19)

○父の相続にあたり子が母から法定相続分を譲り受けた場合、母の相続開始による遺産分割において、右相続分の譲受は、特別受益に当たるとされた事例

(東京高判平29・7・6〈参考原審:甲府地都留支判平28・12・6掲載〉)

○再審請求弁護人の死刑確定者との秘密面会の申出の際に拘置所長が接見時間を制限し、パソコンの使用を認めないことが違法であるとして、国に対する損害賠償請求が認められた事例

(大阪高判平29・12・1〈参考原審:大坂地判平28・1・15掲載〉)

○府立高校の生徒が器械体操部の活動中に鉄棒から落下して負傷した事故につき、コーチに過失があったとして学校側の損害賠償責任が認められた事例

(大阪高判平29・12・15)

▽遺言者の遺言能力が欠如していたとして公正証書遺言が無効とされた事例

(東京地判平29・6・6)

商 事

○未公開株式ファンドの出資募集に際して、未公開株式ファンドの購入額のほか、仲介手数料の存在及びその額について説明がなされていなかったとして、ファンドを販売した会社及び投資助言会社らに損害賠償責任を認めた事例

(東京高判平29・4・26〈参考原審:東京地判平28・9・27掲載〉)

刑 事

○一 裁判員が死刑判決に関与することは憲法一八条後段の苦役に当たらないとし、全員一致ではなく裁判員の参加する刑事裁判に関する法律六七条一項に定める多数決によって死刑判決をすることは、憲法三一条に違反しないとした事例
二 白昼の繁華街において、無差別に通行人男女二名を包丁で殺害した被告人につき、覚せい剤中毒後遺症による幻聴の影響はあるものの、完全責任能力が認められるとした原判断を是認した一方、死刑に処した原判決を量刑不当により破棄し、無期懲役に処した事例──心斎橋通り魔殺人事件

(大阪高判平29・3・9〈参考原審:大阪地判平27・6・26本誌2280号136頁掲載〉)

○犯人性が争われた事案において、間接事実を総合して殺人・窃盗につき有罪と認定した第一審判決を、間接事実の認定過程及び間接事実からの推認過程に経験則、論理則等に照らして不合理な点があるとしてこれを破棄し、無罪を言い渡した事例

(広島高松江支判平29・3・27〈参考原審:鳥取地判平28・7・20掲載〉)

◆最高裁判例要旨(平成三〇年四月分)

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