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判例時報 No.2354
平成30年2月11日 号 定価: 830 円(税込)

岐路に立つ裁判官(12)
 独立した司法が原発訴訟と向き合う③
 ──伊方原発最高裁判決の再評価 
   福島原発事故を繰り返さぬための裁判規範を求めて──……海渡雄一
 
憲法訴訟の実践と理論(9)
 ──投票価値較差訴訟の現状と課題──……毛利 透
 
国際刑法の窓(14)
 ──「共謀罪」法の真実(下)──……森下 忠
 
■判例特報
 平成二八年参議院議員選挙投票価値較差訴訟大法廷判決
   (最大判平29・9・27)
 
■判決録
<民事> 6件
<労働> 2件
<刑事> 3件


◆記 事◆

岐路に立つ裁判官(12)
 独立した司法が原発訴訟と向き合う③
 ──伊方原発最高裁判決の再評価
   福島原発事故を繰り返さぬための裁判規範を求めて──……海渡雄一
憲法訴訟の実践と理論(9)
 ──投票価値較差訴訟の現状と課題──……毛利 透
国際刑法の窓(14)
 ──「共謀罪」法の真実(下)──……森下 忠

◆判例特報◆

 公職選挙法一四条、別表第三の参議院(選挙区選出)議員の議員定数配分規定の合憲性

――平成二八年参議院議員選挙投票価値較差訴訟大法廷判決(最大判平29・9・27)

民 事

○勤務先会社が指定するウイークリー・マンションのテレビジョン受信機付きの居室に入居しNHKテレビ放送を受信し得る状況を享受する者は、放送法六四条一項にいう「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者」に当たり、NHKとの間で放送受信契約を締結して受信料を支払ったことは法律上の原因があるとされた事例

(東京高判平29・5・31〈参考原審:東京地判平28・10・27掲載〉)

○議会運営委員会の市議会議員に対する厳重注意処分とその公表が名誉毀損行為に当たるとして、同議員の損害賠償請求が認められた事例

(名古屋高判平29・9・14〈参考原審:津地判平28・8・18掲載〉)

○会社経営者が違法な医薬品販売の罪で有罪判決を受けたとの事実を含む記事等が掲載されたウェブサイトのURL等情報につき、同経営者の検索事業者に対する検索結果削除請求を認めなかった事例

(高松高決平29・7・21〈参考原審:徳島地決平29・1・13掲載〉)

▽秘密証書遺言が遺言能力を欠くとして無効とされた事例

(東京地判平29・4・25)

▽NHKの受託会社の従業員が放送受信契約締結勧奨のために訪問したことが不法行為に当たるとして提起された別件訴訟につき、権利が事実的、法律的根拠を欠くことを知りながら、業務を妨害する目的であえて提訴したもので、裁判制度の趣旨・目的に照らして著しく相当性を欠く不当訴訟であるとして、別件訴訟の原告と提訴を促し訴状の作成に関与した者との共同不法行為責任を認めた事例

(東京地判平29・7・19)

▽一 四国霊場八十八ヶ所寺院の住職である被告につき、四国霊場関係者で構成される権利能力なき社団である原告の正会員とは認められず、原告の定款に従う義務はないとされた事例
二 権利能力なき社団である原告につき、四国霊場の統一的運営を妨害されない宗教的人格権を有しているとは認められないとされた事例

(高松地丸亀支判平29・3・22)

労 働

〇一 MLC契約に基づく在日米軍基地労働者に対し、国が行った解雇につき、解雇の理由となった嫌疑を裏付ける客観的証拠がないとして無効とした事例
二 国の行った解雇が著しく相当性を欠き国家賠償法上違法であるとした事例

(東京高判平29・2・23〈参考原審:横浜地横須賀支判平28・4・11掲載〉)

▽一 会社代表者の、従業員に対する、退職させる目的での理由のない賞与減額や懲戒処分、侮辱的な発言を繰り返したりするなどの行為が不法行為に該当するとされた事例
二 従業員が退職願を提出して退職したことは、本件事情の下では使用者からの退職勧奨によって退職した場合と同視できるとして、自己都合退職として現に支給された退職金と会社都合退職として支給されるべき退職金との差額の支払請求に理由があるとされた事例

(長野地松本支判平29・5・17)

刑 事

○本件は道路交通法一三〇条二号にいう「その者が書面の受領を拒んだため…一二六条一項の規定による告知をすることができなかったとき」に当たらないとして、告知の手続を経ずになされた公訴の提起を無効とした事例

(大阪高判平28・12・6〈参考原審:枚方簡判平28・6・14掲載〉)

○一 軽犯罪法一条二号にいう「正当な理由」及び「隠して」の意義及びその存否の判断方法
二 趣味として仕事の空き時間に練習するためなどの目的で、自動車内にヌンチャク三組を携帯していたことが、軽犯罪法一条二号所定の「隠して」携帯していたとはいえず、また「正当な理由」がないとはいえないとされた事例

(広島高岡山支判平29・3・8〈参考原審:玉島簡判平28・11・8掲載〉)

▽交通トラブルの相手方が自車の窓枠をつかんだ状態で同車を発進、加速させ、ついていけなくなって転倒した相手方を轢過して死亡させた行為について、暴行の故意を認めた上、相手方の侵害から自分と同乗者を守るためには他の手段をとることは困難であったとして、防衛行為として許される範囲内のものであると認めた事例

(東京地立川支判平28・9・16)

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