バックナンバー

2333

判例時報 No.2333
平成29年8月1日 号 定価: 1440 円(税込)

<最新判例批評>
 佐藤修一郎 佐伯祐二 高田倫子
 西土彰一郎 愛知靖之 神吉知郁子
 
◇第一回判例時報賞 結果発表
 
岐路に立つ裁判官(3)
 行政えん罪:行政・司法の腐敗と再生策
  ──放置国家を克服する司法改革を──……阿部泰隆
 
刑法判例と実務
 ──第二〇回 未遂犯(下)──……小林憲太郎
 
■判例特報
GPS捜査の適法性大法廷判決
  (最大判平29・3・15)
 
■判決録
<行政> 1件
<民事> 5件
<労働> 1件
<商事> 1件


◇第一回判例時報賞 結果発表

◆記 事◆

岐路に立つ裁判官(3)
 行政えん罪:行政・司法の腐敗と再生策
 ──放置国家を克服する司法改革を──……阿部泰隆
刑法判例と実務
 ──第二〇回 未遂犯(下)──……小林憲太郎

◆判例特報◆

 車両に使用者らの承諾なく秘かにGPS端末を取り付けて位置情報を検索し把握する刑事手続上の捜査であるGPS捜査は令状がなければ行うことができない強制の処分か――GPS捜査の適法性大法廷判決

(最大判平29・3・15)

◆判決録細目◆

行 政

▽長崎市に投下された原子爆弾の爆心地から一二キロメートルの範囲内であるが被爆未指定地域で生活等していた者(いわゆる「被爆体験者」)の一部について、原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律一条三号に該当する者であるとされた事例

(長崎地判平28・2・22)

民 事

◎共同相続された普通預金債権、通常貯金債権及び定期貯金債権は遺産分割の対象となるか

(最大決平28・12・19)

○東日本大震災にかかる義援金の不正疑惑について、警察による捜査を求める署名活動と署名を求める文書につき、正当な意見・論評であり名誉毀損とはならないとした事例

(仙台高判平28・12・7)

▽青果物等の卸売事業者と仲卸業者らの協同組合との間の合意内容につき、取引協約書の文言、卸売市場における代払制度の歴史的沿革、従前の当事者間の経緯等を総合して判断した事例

(東京地判平28・6・27)

▽特定商取引に関する法律九条一項ただし書の「第五条の書面」と認められるためには、商品名の記載につき、交付された商品が実際の商品と客観的に一致しているかどうかの判断を可能とする程度の記載がされる必要があるところ、交付された書面にはそのような記載がないとして、クーリングオフ期間が進行しないとした事例

(京都地判平28・10・11)

▽親権停止審判申立事件を本案事件とする審判前の保全処分申立事件において、重篤な心臓疾患を抱えるなどし、直ちに治療及び手術を受ける必要がある未成年者の親権者らについて、同人らのこれまでの対応や現在の生活状況等に照らし、現在の緊急事態に迅速かつ適切に対応できるかどうか疑問があるとして、本案審判認容の蓋然性及び保全の必要性を認め、同人らの未成年者に対する職務の執行を停止した事例

(東京家審平28・6・29)

労 働

○一 社内報に賃金改定の内容等が記載されていることにより従前の就業規則が変更されたものとみることはできないとされた事例
二 社内報による周知等により賃金改定を行う労使慣行がありこれにより就業規則変更の効力が生じるとの主張が排斥された事例

(大阪高判平28・10・26)

商 事

◎取締役会設置会社である非公開会社における、取締役会の決議によるほか株主総会の決議によっても代表取締役を定めることができる旨の定款の定めの効力

(最三決平29・2・21)

◆最高裁判例要旨(平成二九年四月分)

判例評論

二二 らい予防法(昭和二八年法律第二一四号、平成八年四月一日廃止)一一条の国立療養所に入所していなかったハンセン病元患者について、平成八年の同法廃止に至るまで国会議員が同法の隔離規定を廃止しなかったこと及び厚生大臣が隔離政策の抜本的な転換をしなかったことは、国家賠償法上の違法性及び過失があるとされ、ハンセン病患者・元患者の子との関係でも、厚生大臣の隔離政策不転換には国家賠償法上の違法性及び過失が認められると判断された事例

(鳥取地判平27・9・9)……佐藤修一郎

二三 拘置所長が死刑確定者から発信を申請された信書を返戻した行為が国家賠償法一条一項の適用上違法であるとはいえないとされた事例

(最三判平28・4・12)……佐伯 祐二

二四 市町村長は、消防法を受けて定められた危険物の規制に関する政令二三条の定めによって、同政令一七条五項を受けていわゆるセルフスタンドについて加重された技術的基準である危険物の規制に関する規則二八条の二の五第六号ハの定めの適用を除外することができないとされた事例

(広島高岡山支判平27・8・27)……高田倫子

二五 通常のテレビジョン受信機を設置せず、いわゆるワンセグ機能付き携帯電話のみを所有する者は放送法六四条一項本文の「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者」に該当しないとして、同項に基づく放送受信契約締結義務が存在しないことを確認した事例

(さいたま地判平28・8・26)……西土彰一郎

二六 先行する製造販売承認と特許権の存続期間延長登録の要件─アバスチン事件─

(最三判平27・11・17)……愛知靖之

二七 労働者との合意による就業規則の退職金支給基準の不利益変更の効力を認めるには当該同意が自由な意思に基づいてされたものと認めるに足りる合理的な理由の客観的存在を要すると判示された事例

(最二判平28・2・19)……神吉知郁子

Copyrightc 株式会社判例時報社 All Rights Reserved.

PAGE TOP