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2330

判例時報 No.2330
平成29年7月1日 号 定価: 1440 円(税込)

<最新判例批評>
 山下竜一 野口貴公美 山田創一
 池端忠司 伊藤栄寿  小原喜雄
 
岐路に立つ裁判官(2)
 厚木基地航空機飛行差止訴訟の現場から
 ──最高裁第一小法廷平成二八年一二月八日判決の検討……福田 護
 
消費者契約法における「勧誘」要件の解釈……宮澤俊昭
 
刑法判例と実務
 ──第一九回 未遂犯(中)──……小林憲太郎
 
対話小説★戦後裁判官物語(20)……乗本太市
 
■判決録
<民事> 6件
<労働> 2件
<刑事> 2件


◆記 事◆

岐路に立つ裁判官(2)
 厚木基地航空機飛行差止訴訟の現場から
 ──最高裁第一小法廷平成二八年一二月八日判決の検討……福田 護

◎特別寄稿

消費者契約法における「勧誘」要件の解釈……宮澤俊昭

刑法判例と実務
 ──第一九回 未遂犯(中)──……小林憲太郎

対話小説★戦後裁判官物語(20)……乗本太市

◆判決録細目◆

民 事

○一 テレビジョン放送の受信設備設置者の承諾なしにNHKの申込みのみによって放送受信契約が成立するとはいえないとした事例
二 NHKは、放送法六四条一項に基づき、テレビジョン放送の受信設備設置者に対して放送受信契約締結の承諾の意思表示をすることを求めることができ、当該契約は、当該意思表示を命ずる判決の確定により、受信機の設置の日に遡って成立するとした事例
三 テレビジョン放送の受信設備設置者は、放送受信料の支払を求める訴訟の口頭弁論終結前に受信機を撤去した場合には、NHKに対し、その設置から撤去までの期間の放送受信料に相当する金員を不当利得として返還する義務を負うとした事例

(東京高判平28・9・21)

〇離婚の際に合意した養育費について減額の申立てが却下された後、その後の事情変更を理由に再度養育費の減額を求めた事案において、養育費の合意の趣旨等を踏まえて養育費の額を算定した事例

(東京高決平28・7・8)

○不動産業を営む有限会社の代表者が、不動産売買の仲介に伴い売り主とコンサルティング契約を締結し、宅地建物取引主任者の資格を有し不動産取引等に関する業務を行う個人業者と共に法律事務を取り扱い、売り主からコンサルティング料名目や謝礼名目で金銭の支払を受けた行為について、弁護士法七二条に違反し、かつ、不法行為に当たるとして、代表者、不動産業者及び両者とともに売却に関わった個人業者に対する売り主の損害賠償請求を認めた事例

(大阪高判平28・10・4)

▽歯のインプラント治療において人工歯根を埋入する際、右下顎骨に過度に埋設したことによって神経を断絶し、右側オトガイ感覚神経感覚障害の後遺症が生じたことについて歯科医師の過失を認めた事例

(東京地判平28・9・8)

▽懲戒しない旨決定された依頼者の弁護士に対する懲戒請求につき不法行為責任を否定した事例

(東京地判平28・2・8)

▽産婦が分娩直後の大量出血により死亡したことにつき、医師に輸液、輸血等に関する注意義務違反ないし過失はないとした事例

(東京地判平28・7・21)

労 働

◎私立大学の教員に係る期間一年の有期労働契約が三年の更新限度期間の満了後に期間の定めのないものとなったとはいえないとされた事例

(最一判平28・12・1)

〇消防吏員に対する懲戒処分につき、裁量権の逸脱・濫用があり違法であるとして取り消された事例

(東京高判平28・6・30)

刑 事

◎他人の刑事事件について捜査官と相談しながら虚偽の供述内容を創作するなどして供述調書を作成した行為が証拠偽造罪に当たるとされた事例

(最一決平28・3・31)

○被告人が強盗の実行犯人か否かが唯一の争点とされ、有罪判決を受けた事案の再審請求審において、間接事実から犯人の一人であることが強力に推認できるとして請求を棄却した原審の手続は、争点を顕在化させる措置を講じず、主張立証の機会を与えなかった点で請求人に対する不意打ちに当たる上、提出された証拠の信用性を検討しなかったのは審理不尽であるとされた事例

(大阪高決平28・3・15)

判例評論

一六 一 生活保護法二七条に基づく、生活保護受給者が所有する居住用不動産の売却を求める指導又は指示の違法性(積極)

 二 生活保護法六二条に基づく、右指導又は指示に従う義務に違反したことを理由とする生活保護停止処分の違法性(積極)
(さいたま地判平27・10・28)……山下竜一

一七 個人情報の一部を不開示とする決定の取消しを求める訴えが行政事件訴訟法一四条一項本文の定める出訴期間を経過した後に提起されたものであり、取消しを求める訴えが出訴期間を経過した後に提起されたことにつき、同法一四条一項ただし書にいう「正当な理由」があるとはいえないとされた事例

(最一判平28・3・10)……野口貴公美

一八 拘置所内の被勾留者に対する国の安全配慮義務

(最一判平28・4・21)……山田創一

一九 日本が台湾統治の成果を世界に示すために西欧列強が行なっていた「人間動物園」という見世物をまねてXの父親を含む台湾の一先住民族を日英博覧会に連れて行きその暮らしぶりを展示するなど差別的な取扱いをしたことを示す内容のテレビ番組が、一般の視聴者からみればXの名誉を毀損するものではないとされた事例

(最一判平28・1・21)……池端忠司

二〇 マンション修繕積立金の一部を取り崩し各区分所有者に居住年数に応じて返金することの可否

(福岡地小倉支判平28・1・18)……伊藤栄寿

二一 テレビ用ブラウン管国際カルテル事件

(東京高判平28・1・29)……小原喜雄

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