バックナンバー

2327

判例時報 No.2327
平成29年6月1日 号 定価: 1440 円(税込)

<最新判例批評>
 中島 徹 佐伯彰洋 松本和彦
 原田昌和 高橋陽一 土田道夫
 
岐路に立つ裁判官(1)
 ──いま裁判官に求められているもの──……宮本康昭
 
債権法改正と民事訴訟法
 ──債権者代位訴訟を中心に──……山本和彦
 
刑法判例と実務
 ──第一八回 未遂犯(上)──……小林憲太郎
 
国際刑法の窓(8)
 ──共謀罪法案を斬る(中)──……森下 忠
 
対話小説★戦後裁判官物語(17)……乗本太市
 
■判決録
<行政> 2件
<民事> 6件
<知的財産権> 1件
<商事> 2件
<労働> 1件
<刑事> 1件


◆記 事◆

岐路に立つ裁判官(1)──いま裁判官に求められているもの──……宮本康昭
債権法改正と民事訴訟法──債権者代位訴訟を中心に──……山本和彦
刑法判例と実務──第一八回 未遂犯(上)──……小林憲太郎
国際刑法の窓(8)──共謀罪法案を斬る(中)──……森下 忠

対話小説★戦後裁判官物語(17)……乗本太市

◆判決録細目◆

行 政

◎一 公有水面の埋立てが公有水面埋立法四条一項一号の要件に適合するとした県知事の判断に違法又は不当があるとはいえないとされた事例
二 公有水面の埋立てが公有水面埋立法四条一項二号の要件に適合するとした県知事の判断に違法又は不当があるとはいえないとされた事例
三 内閣総理大臣又は各省大臣が地方自治法二四五条の七第一項の是正の指示をすることができる場合
四 国土交通大臣が県に対し公有水面の埋立ての承認の取消しが違法であるとしてこれを取り消すよう是正の指示をしたにもかかわらず、県知事が当該承認の取消しを取り消さなかったことについて、地方自治法二五一条の七第一項にいう相当の期間が経過したとされた事例

(最二判平28・12・20)

◎一 千葉県議会議員の定数及び選挙区等に関する条例(昭和四九年千葉県条例第五五号)の議員定数配分規定は、平成二七年四月一二日施行の千葉県議会議員一般選挙当時、公職選挙法(平成二六年法律第四二号による改正前のもの)一五条八項に違反していたものとはいえない
二 千葉県議会議員の定数及び選挙区等に関する条例(昭和四九年千葉県条例第五五号)の議員定数配分規定は、平成二七年四月一二日施行の千葉県議会議員一般選挙当時、憲法一四条一項に違反していたものとはいえない

(最三判平28・10・18)

民 事

◎信用保証協会と金融機関との間で保証契約が締結され融資が実行された後に主債務者が中小企業者の実体を有しないことが判明した場合において、信用保証協会の保証契約の意思表示に要素の錯誤がないとされた事例

(最一判平28・12・19)

○養子縁組がもっぱら相続人の一人の遺留分を減少させることを目的としたものであり無効であるとした原審を取り消し、実質的縁組意思があるとして右縁組を有効とした事例

(東京高判平27・2・12)

○認知症の高齢者を養親とする養子縁組について、縁組当時、同人に養子縁組にかかる意思能力及び縁組意思がなく、右養子縁組は無効であるとして、養子縁組を有効とした原判決を取り消し、無効確認請求を認容した事例

(名古屋高金沢支判平28・9・14)

▽法定相続分の確認請求を認めた上、請求の趣旨につき、相続財産を掲げて法定相続分の確認を求めることは許されないとして、「亡Aを被相続人とする相続についての」法定相続分の確認請求を認容する等した事例

(東京地判平28・8・16)

▽再生債務者が関連会社の新規借り入れに際して担保のために行った約束手形の振出又は裏書について、再生債務者が直接的にも間接的にも経済的利益を受けていないとして、無償否認(民事再生法一二七条三項)の対象となる旨判断した事例

(東京地判平28・6・6)

▽原告(未決拘禁者・死刑確定者)に対する拘置所長による自弁の書籍等の閲覧に係る一部抹消処分が国賠法上違法であるとされた事例

(名古屋地判平28・8・30)

知的財産権

▽一 原告の商品群に共通する、ある商品形態が周知商品等表示となったというためには、その商品群が、需要者をして原告製の商品として認識する機会が多い商品群であることを明らかにした上で、これら商品群の商品全体を観察して需要者が認識し得る商品形態の特徴を把握することを要するとされた事例
二 スーツケース等の特定の態様のリブからなる表面形状が、それのみでは周知商品等表示になっているとはいえないとされた事例

(大阪地判平28・5・24)

商 事

◎匿名組合契約の営業者が新たに設立される株式会社に出資するなどし、同社が営業者の代表者等から売買により株式を取得した場合において、営業者に匿名組合員に対する善管注意義務違反はないとした原審の判断に違法があるとされた事例

(最三判平28・9・6)

▽有価証券報告書の虚偽記載等に係る課徴金を課された会社の創業者取締役に対する損害賠償請求が認められた事例

(東京地判平28・3・28)

労 働

○いわゆる混合組合について、労組法が適用される職員に関しては労組法上の「労働組合」に該当し、同法に基づき不当労働行為救済の申立てをすることができるが、労組法が適用されない職員に関しては労組法上の「労働組合」に該当せず、同法に基づく不当労働行為救済の申立てをすることができないとした原審の判断が維持される等した事例

(大阪高判平28・12・22)

刑 事

◎ガス抜き配管内で結露水が滞留してメタンガスが漏出したことによって生じた温泉施設の爆発事故について、設計担当者に結露水の水抜き作業に係る情報を確実に説明すべき業務上の注意義務があったとされた事例

(最一決平28・5・25)

▽裁判員裁判において、いずれも共犯者と行った二名に対する強盗殺人及び一名に対する強盗殺人未遂の成立を認め、被告人を死刑に処する等した事例

(名古屋地判平27・12・15)

判例評論

一〇 タクシー特措法に基づく公定幅運賃の範囲に裁量権の逸脱又は濫用があるとして差止め請求が認容された事例

(大阪高判平28・6・30)……中島 徹

一一 市職員に対する入れ墨調査の適法性

(大阪高判平27・10・15)……松本和彦

一二 一 自殺した中学生のいじめに関し市教育委員会が全校生徒を対象に実施したアンケート調査に係る自筆のアンケート回答用紙に記載された情報が、出水市情報公開条例(平成一八年出水市条例第一六号)七条一号所定の不開示情報(個人情報)に該当するとされた事例

 二 右アンケートの回答を転記してまとめた文書に記載された情報のうち、固有名詞のほか生徒の属性や特徴等を示す記述部分及び回答者自身の気持ちや悩みを記載する回答部分は出水市情報公開条例七条一号所定の不開示情報(個人情報)に該当するものの、これらを除いた部分は右不開示情報に該当しないとされた事例
(鹿児島地判平27・12・15)……佐伯彰洋

一三 宅地建物取引業法三〇条一項前段所定の事由が発生した場合において、同条二項本文所定の公告がなされなかったときにおける営業保証金の取戻請求権の消滅時効の起算点

(最一判平28・3・31)……原田昌和

一四 弁護士賠償責任保険における「他人に損害を与えるべきことを予見しながら行った行為」の意義

(大阪高判平28・2・19)……髙橋陽一

一五 会社解散を理由とする解雇の有効性─石川タクシー富士宮ほか事件

(東京高判平26・6・12)……土田道夫

Copyrightc 株式会社判例時報社 All Rights Reserved.

PAGE TOP