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2319

判例時報 No.2319
平成29年3月21日 号 定価: 830 円(税込)

現代型取引をめぐる裁判例(416)……升田 純
 
国際刑法の窓(6)
 ──ベルギー刑法におけるテロリスト犯罪──……森下 忠
 
対話小説★戦後裁判官物語(12)……乗本太市
 
■判決録
<行政> 1件
<民事> 8件
<知的財産権> 2件
<刑事> 2件


◆記 事◆

現代型取引をめぐる裁判例(416)……升田 純
国際刑法の窓(6) ──ベルギー刑法におけるテロリスト犯罪──……森下 忠
対話小説★戦後裁判官物語(12)……乗本太市

◆判決録細目◆

行 政

○独自のノウハウに基づいて長期間、多数回にわたり網羅的に行った馬券の購入によって恒常的に得ていた所得が、「営利を目的とする継続的行為から生じた所得」として雑所得に該当するとした事例

(東京高判平28・4・21)

民 事

○建物の一部の賃借人が賃借建物を無断転貸した場合に、当該転貸人は転借人に対し、共用部分を適切に維持管理して使用させる契約上の義務を負うとした事例

(東京高判平27・5・27)

○一 仲裁人と同一の法律事務所に所属する弁護士が、仲裁手続の一方当事者と完全兄弟会社の関係にある会社の訴訟代理人を務めているとの事実が、利益相反事由として開示義務の対象になるものとされた事例
二 仲裁人が開示義務を負う事実について何ら情報を与えられていなかったとしても、当該事実を特段の支障なく調査することが可能であった場合には、その不開示は、開示義務違反を構成するものとされた事例
三 仲裁人が開示義務を負うべき事実が将来に発生しうる旨を抽象的に表明しただけでは、これに該当する事実が現実に発生した場合に、当該事実についての開示義務を果たしたものとはいえないとされた事例
四 仲裁人の忌避事由の開示義務違反は、たとえ仲裁判断の結論に直接影響を及ぼすことがないとしても、重大な手続上の瑕疵として、仲裁判断取消事由(仲裁法四四条一項六号)に該当するものとされた事例

(大阪高決平28・6・28)

○農地法五条一項の許可を受けた者の造成工事により、隣接農地の所有者が排水障害を被った場合において、右許可処分は違法であるとして国家賠償請求が認められた事例

(広島高岡山支判平28・6・30)

▽歯全体の審美的治療において、医学的には健康な自然歯を削る必要性等の説明が不十分であったとして、歯科医師の説明義務違反を認めた事例

(東京地判平28・4・28)

▽一 医師法違反教唆被告事件で無罪判決を受けた原告から東京都・国に対する、逮捕した警察官・起訴した検察官の不十分な捜査を理由とする国家賠償請求について、違法性を欠くとして棄却した事例
二 医師法違反教唆被告事件で無罪判決を受けた原告による、虚偽供述をした被告に対する不法行為に基づく損害賠償請求について、刑事無罪判決から供述が虚偽の可能性はあるが虚偽と認めることは困難であるとして不法行為の成立を否定した事例

(東京地判平27・1・30)

▽原告らによる遺留分減殺の意思表示が民法一〇四二条前段所定の期間経過後になされたものであるとして、原告らの請求を棄却した事例

(東京地判平28・2・26)

▽看護師が行った留置針の穿刺行為により複合性局所疼痛症候群(CRPS)を発症させたと認めた事例

(静岡地判平28・3・24)

▽売主が売買対象不動産で強盗殺人事件が発生したことを告知しなかったことが不法行為に当たるとされた事例

(神戸地判平28・7・29)

知的財産権

▽いわゆる美容用フェイスマスクの形態について、不正競争防止法二条一項一号及び三号所定の不正競争行為の成立がいずれも否定された事例

(東京地判平28・7・19)

▽周知著名な空手団体の分裂後、関連商標の商標権を取得した者が、分裂により生じた他の団体に対して、右商標権に基づく権利を行使することが、権利濫用に当たるとされた事例

(東京地判平28・6・30)

刑 事

○「金融商品取引法一六七条三項違反の罪の成立には、株券の公開買付け等の実施に関する事実の伝達行為が構成要件上不可欠とされているのに、同法には伝達行為を処罰する規定が置かれていないのであるから、伝達行為は不可罰であると解すべきである」という弁護人の主張に対し、金融商品取引法のインサイダー取引の規制の在り方に照らせば、他人がインサイダー情報を利用して不正な取引をすることを教唆する行為に可罰性があることは明らかであるとして、公開買付者等関係者に同条違反の罪の教唆犯の成立を認めた原判決の判断を是認した事例

(東京高判平27・9・25)

▽けん銃加重所持罪を認めた確定判決について、有罪認定の基礎となったけん銃等の証拠が違法なおとり捜査によって収集された証拠能力のないものであることが明らかになったとして、再審を開始した事例

(札幌地決平28・3・3)

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