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2307

判例時報 No.2307
平成28年11月21日 号 定価: 830 円(税込)

最高裁民事破棄判決等の実情(下)
 ――平成二七年度――……菊池絵理・林 俊之
 
現代型取引をめぐる裁判例(408)……升田 純
 
無償否認における善意の受益者の償還義務の範囲
 ─詐害行為の回復と善意の受益者保護の調和を求めて─……伊藤 眞
 
対話小説★戦後裁判官物語(4)……乗本太市
 
■判決録
<行政> 2件
<民事> 6件
<知的財産権> 1件
<労働> 1件
<刑事> 1件


◆記 事◆

最高裁民事破棄判決等の実情(下)――平成二七年度――……菊池絵理・林 俊之
現代型取引をめぐる裁判例(408)……升田 純

無償否認における善意の受益者の償還義務の範囲

 ─詐害行為の回復と善意の受益者保護の調和を求めて─……伊藤 眞

対話小説★戦後裁判官物語(4)……乗本太市

◆判決録細目◆

行 政

◎一  法人税法(平成二二年法律第六号による改正前のもの)一三二条の二にいう「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」の意義及びその該当性の判断方法
二  新設分割により設立された分割承継法人の発行済株式全部を分割法人が譲渡する計画を前提としてされた当該分割が、法人税法(平成二二年法律第六号による改正前のもの)一三二条の二にいう「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」に当たるとされた事例
三  法人税法(平成二二年法律第六号による改正前のもの)一三二条の二にいう「その法人の行為又は計算」の意義

(最二判平28・2・29)

○市町村長は、消防法を受けて定められた危険物の規制に関する政令二三条の定めによって、同政令一七条五項を受けていわゆるセルフスタンドについて加重された技術的基準である危険物の規制に関する規則二八条の二の五第六号ハの定めの適用を除外することができないとされた事例

(広島高岡山支判平27・8・27)

民 事

○商品先物取引における先物取引業者の注意義務の違背が認められた事例

(東京高判平27・8・26)

○強制執行を保全し、又は子その他の利害関係人の急迫の危険を防止するために必要があるときとの要件を充足するものではないとして、抗告人から相手方への未成年者の仮の引渡しを認めた原審を取り消し、申立てを却下した事例

(東京高決平27・2・26)

○前件調停後に妻ではない女性との間に子が出生したこと等が婚姻費用の分担額の減額を認めるべき事情の変更に該当するとして、抗告人が分担すべき婚姻費用額の減額を認めた事例

(名古屋高決平28・2・19)

○盲養護老人ホームへの入所委託措置を採る市町村が支弁すべき費用の額を算定するに当たり、備前市長が、生活相談員を一名減じて算定したことについて、老人福祉法を受けて定められた厚生労働省令及び岡山県条例に反する行為であったが、この決定をしたことに職務上の注意義務違反があったとはいえないから、国賠法一条一項の規定の適用上違法の評価を受けず、過失もないとされた事例

(広島高岡山支判平27・8・27)

▽人材派遣会社の従業員につき退職後三年間競業会社への転職を禁止する雇用契約上の競業避止の合意が公序良俗に反して無効とされ、競業会社に転職したことにつき競業避止義務違反が否定された事例

(東京地判平27・10・30)

▽区分所有のマンションにおいて事業用物件の管理費額を通常の倍額とする旨の規約及び理事会決定が区分所有法三〇条三項に反するために無効であるとされた事例

(東京地判平27・12・17)

知的財産権

▽一 原告が開発した加湿器につき、開発途中の試作品であり、製品化の具体的な予定もなかったとして、不正競争防止法二条一項三号の「商品」に該当しないと判断された事例
二 原告が開発した加湿器につき、著作物性が否定された事例

(東京地判平28・1・14)

労 働

▽一  いわゆる混合組合は、労組法が適用される職員に関する事項については、労組法上の「労働組合」に該当し、同法に基づき、不当労働行為救済の申立てをすることができるが、労組法の適用がない職員に関する事項については、労組法上の「労働組合」に該当せず、同法に基づく不当労働行為救済の申立てをすることができないとされた事例
二  財政健全化を理由とするチェック・オフの有償化に労働組合が応じないことを理由に、市がチェック・オフを中止したことが労組法七条三号の不当労働行為(支配介入)に該当するとされた事例
三  市がチェック・オフに関する団体交渉を拒否したことが労組法七条二号の不当労働行為(正当な理由のない団体交渉拒否)に該当するとされた事例
四  市の不当労働行為に該当するチェック・オフの中止により、労働組合が組合費徴収のため支出した口座振替手数料相当額について、労働組合に支払うよう当該市に対し命ずることは、救済方法に関し労働委員会が有する裁量権の範囲内にあるとされた事例

(大阪地判平28・5・18)

刑 事

○一  GPS発信器により位置情報を取得する捜査(GPS捜査)は、対象者のプライバシーを侵害する強制処分に当たると認めた上、令状によらずに行った同捜査を違法とした事例
二  弁護人が違法収集証拠として排除を求めた証拠について、それらが違法なGPS捜査によって直接得られたものではなく、また、その証拠収集過程に重大な違法はなかったとして、証拠能力を認めた事例

(名古屋高判平28・6・29)

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