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2298

判例時報 No.2298
平成28年8月21日 号 定価: 830 円(税込)

刑事医療事故訴訟〔3〕
 ──鑑定・事故調査制度の実態・問題・展望──
  神奈川県立がんセンター事件 解説
   ─麻酔科医の注意義務が問題となった事例─……梶英一郎
  判決全文
 
現代型取引をめぐる裁判例(402)……升田 純
 
■判決録
<行政> 3件
<民事> 5件
<知的財産権> 2件
<商事> 1件
<労働> 1件
<刑事> 2件


◆特 集◆

 刑事医療事故訴訟〔3〕──鑑定・事故調査制度の実態・問題・展望──

神奈川県立がんセンター事件 解説 ─麻酔科医の注意義務が問題となった事例─……梶英一郎
判決全文(横浜地判平25・9・17)

◆記 事◆

現代型取引をめぐる裁判例(402)……升田 純

◆判決録細目◆

行 政

○イラン国籍を有する者に対する退去強制令書発付処分につき、イランに送還された場合には、我が国で有罪判決を受けて既に服役を終えた殺人罪により死刑に処せられる蓋然性が高いことを理由として、同処分のうち送還先をイランと指定した部分に裁量権の範囲を逸脱した違法があるとされた事例

(大阪高判27・11・27)

▽一 自殺した中学生のいじめに関し市教育委員会が全校生徒を対象に実施したアンケート調査に係る自筆のアンケート回答用紙に記載された情報が、出水市情報公開条例(平成一八年出水市条例第一六号)七条一号所定の不開示情報(個人情報)に該当するとされた事例
二 自殺した中学生のいじめに関し市教育委員会が全校生徒を対象に実施したアンケート調査に係るアンケートの回答を転記してまとめた文書に記載された情報のうち、固有名詞のほか生徒の属性や特徴等を示す記述部分及び回答者自身の気持ちや悩みを記載する回答部分は出水市情報公開条例七条一号所定の不開示情報(個人情報)に該当するものの、これらを除いた部分は右不開示情報に該当しないとされた事例

(鹿児島地判平27・12・15)

▽一 介護保険法二二条三項に基づく返還命令処分が行政手続法一三条二項四号所定の「納付すべき金銭の額を確定し、一定の額の金銭の納付を命じる不利益処分」に該当するとした事例
二 処分及び処分後の理由提示が行政手続法一四条一項但書及び同条二項の要件を充足するとした事例
三 指定居宅サービス事業者が居宅介護サービス費の支払を受けたことに法律上の原因がないとはいえないとして介護保険法二二条三項に基づく返還命令処分の一部を取り消した事例

(佐賀地判平27・10・23)

民 事

○債務者が住所の変更等の届出を怠ったために債権者からの通知が到着しなかったときは通常到着すべきときに到着したものとみなす旨の合意は、債権譲渡通知には適用されず、右合意により債権譲渡通知が到達したとみなされるとしてなされた譲受人による支払督促申立て及び抵当不動産の競売開始申立ては時効の中断事由とはならないとされた事例

(東京高判平27・3・24)

▽記載内容の一部が虚偽である陳述書の作成、提出に関与した訴訟代理人である弁護士の不法行為が否定された事例

(東京地判平27・10・30)

▽絵画の売買契約にかかる消費者契約法四条一項に基づく取消しの主張について、絵画の価額として事実とは異なる価額を告げたものとはいえないし、断定的な判断の提供をしたともいえないと判断した事例

(東京地判平27・2・5)

▽第三者が破産者に代わり同人が国に対して負担する租税債務を第三者弁済し当該租税債権につき弁済による代位が生じたことを理由とする、破産管財人に対する優先的破産債権存在確認請求の破産法一〇〇条一項の権利行使該当性(積極)

(東京地判平27・11・12)

▽土地の売買契約において、売買契約書に記載された地番ではなく、現地での指示等に基づき売買の対象を特定したと解すべき特段の事情が存在するとされた事例

(松山地判平27・12・7)

知的財産権

○被告標章を入浴施設に使用する行為が、原告の商標権を侵害しないとされた事例

(知的財産高判平27・11・5)

○独立特許要件違反を理由として補正却下をした審決について、進歩性を否定した判断に誤りがあり、かつ、周知技術に関する新たな文献を提示しなかった点は手続違背であるとして、審決が取り消された事例──「自己乳化性の活性物質配合物およびこの配合物の使用」事件判決

(知的財産高判平28・2・17)

商 事

▽更生会社の管財人が同社の監査役であった者に対し任務懈怠に基づく損害賠償責任の査定を申し立てたものの理由がないとされた事例

(大阪地決平27・12・14)

労 働

▽信用金庫の従業員らが理事長らのメールファイルに無断で多数回にわたりアクセスし、大量の文書を閲覧、印刷する等し懲戒解雇された場合において、公益通報目的が否定され、懲戒解雇が有効とされた事例

(福井地判平28・3・30)

刑 事

○一 保釈保証金額合計五〇〇万円のうち三〇〇万円につき全国弁護士協同組合連合会理事長名義の保証書をもって保証金に代えることを許可した原決定を、被告人の出頭確保及び罪証隠滅行為の防止のための担保機能を著しく損なうとして取り消した事例(①事件)
二 保釈保証金額合計三〇〇万円のうち二五〇万円につき全国弁護士協同組合連合会理事長名義の保証書をもって保証金に代えることを許可した原決定を、保証委託者の被る経済的損失は被告人にとっての心理的負担や経済的威嚇として十分であるとして維持した事例(②事件)

(①東京高決平27・5・19②東京高決平27・12・10)

◆最高裁判例要旨(平成二八年四月分)

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